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半農半Xと、パラレルキャリア

副業解禁となったとは言え、どれくらいの人がしているのだろうか?

民俗学者の神崎宣武さんのお話を聞いた。
興味深い話はたくさんあったが、ここでは、「半農半X」のこと。

本音と建前の自由度

稲作は、夏前にははじまり、秋には収穫して終わる。
チョー都会っ子でない限り、日本人ならみんな知っているだろう。
お米には、年貢と言って、税金を取られる。
3割と言われるところもあれば、4割と言われたところもある。
(元禄の頃までは7割とか6割とか厳しい時代もあったとか)
裏を返せば、稲作からしか年貢は取られない。
Xが重要となる。

但し書きの世界

建前の世界では、物見遊山(旅行)はしちゃだめよ!となっている。
「但し、」
日本法律は揺らぎがある。但し、(でもね)がある。
お伊勢参りなどの参拝に行くのはいいよ!となっていた。
伊勢神宮にみんなの代表として行っていきます!!と
ついでに、ついでに、と色々物見遊山したんでしょうね。

お休みの日

現在のように土曜日と日曜日がお休みではない。
農閑期(稲を作っていない時期)がお休み。
この時期に働くことを「農間稼ぎ」と言ったそうだ。

休みの日には、大工がいた。(日曜大工ということではない)
山から樹を切ってくる。農期は稲作をするので、樹を乾かしておく。
また、農閑期が来たら家を建て始める。
だから何年もかかる。何年もかけて家を建てる。半農半工
総社は薬を売って歩いたという。半農半商
お酒を作る杜氏もいた。蔵人も。

神楽を舞う人もいた。半農半芸

半農で培ったもの

現代の人で言えば、半分会社員、半分趣味(半分副業)だと思われがち。
やならければならなかったものとして扱われる半農。
実は、大きな思い込みがあった。
半Xを支えるのは、半農にある連帯感。

一緒に何かを共にする

「個性」をもてはやされるようになった現代だけど、
「みんな一緒」共同作業をみんなでやる。
この礎が半Xを支えてきたとも言える。

ただのパラレルキャリはではない「半農半X」

なんでもいい。共同体に属すること。
そこで言葉ではない、一緒の時間を過ごすことで、
半分の自分を支えてくれる、応援してくれるようになる。

半農を作る

半Xは、どんどんやればいい。
多様な働き方、生き方は大賛成。

ただ、忘れてはいけないことは、
半農こそ重要。
共同体があってこその半農半Xだと教えてくれた。




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