不確定日記(曇天と体)
溜まっていた洗濯物が限界の量を超えたので洗濯機を回す。天気は悪く、屋内に干す。
休日より平日のほうが人出が多い気がする。皆、仕事をしている。そう思って人混みを見ると、「じゃあ。よろしくお願いします」とか「おつかれさまです」などと言って別れたり、駅前で丁寧に名刺交換している人たちが見えてくる。
夕方に友人と待ち合わせて舞台を観に行く。生の肉体と演奏、舞台装置と照明、観客。舞台というのは実体があるな、と思う。
音楽を演奏する才能がなかったことにコンプレックスがあるし、生まれてこの方、自分の体を思い通りには動かせていない気がするので、音楽やダンスやお芝居を観ると憧れで胸がいっぱいになりがちだ。
私がしている、絵を描くという行為そのものは肉体的だなと時折思うが、漫画や文章は人の目に触れるときにはもう複製なのが歯痒かったりでもそれが快感だったりもする。
雨が降りそうで降らなくて、上着のポケットに入れてあったとても小さい折り畳み傘は開かなかった。
洗濯物は帰宅しても湿っていた。
そんな奇特な