ペパーランド能勢さんと

岡山のポップカルチャーのレジェンド、能勢さんと。
岡山自主夜間中学校が日本最大規模の夜間中学と言われるまでになり、なかなか設置表明をしなかった岡山市が公立の夜間中学をつくろうとしてることに対して、しみじみと、「時代の気分が上がった」「時代の空気を変えたんだよ」と言ってくださいました。
思い返せば、2017年の師走、能勢さんに、中国地方で初となる岡山自主夜間中学を創設したことをお伝えしました。能勢さんからは、絶対に夜間中学は必要、そして、作ったあとが、とても大切になるんだよ、といわれ、また、何十年も前に、夜間中学校をテーマにした自主制作の映画を手に入れて、岡山で初めてペパーランドで上映したんだよ、と微笑みながら話してくれました。あれから約4年、能勢さんと私は、コロナ禍で世の中が厳しいときだからこそ、大切なことは何かを考えたい、伝えたい、ということを確認してある企画を考えました。
*能勢伊勢雄 | LiveHouse PEPPERLAND 主宰・写真家・美術展企画
10歳の頃から高校卒業まで、戦前、戦後の岡山写真界の礎を築いた写真家山﨑治雄に師事。高校在学中に岡山市教育委員会主催「岡山県連合美術展」シリアスフォト部門で会長賞、金賞、白賞、ドキュメントフォト賞を同時受賞する。大阪シナリオ学校卒業(1968)後は、映画製作や上映会、執筆活動をはじめる。
1974年から活動するLiveHouse『PEPPERLAND』は岡山に「ライブ文化」とロールモデルを定着させた。毎日のごとく音楽イベントが繰り広げられ、ステージに立った地元バントやツアー・アーティストの数は約10750バンド、人数にして約3万人をくだらない。2004年には、写真家、映像作家、建築、デザイン、美術展企画など多岐にわたる活動の全貌を紹介する展覧会「スペクタル能勢伊勢雄 1968-2004」が岡山・倉敷市連携文化事業として開催された。最高の講師陣を招聘して開催されるサマー・オープンカジッジ「山のシューレ」(那須)で2009年から毎年講師を務めている。2008年には、岡山を代表する写真家山﨑治雄の精神と技術を若い世代に伝承するため銀塩写真家集団「Phenomena」を設立し、その指導にあたり、現在では美術館での発表を行えるまでに成長している。
活躍のフィールドは、写真・音楽・映画・美術など多岐にわたり、文化芸術領域を横断し、岡山・全国・海外を架橋している。つねに時代の変化や社会の課題にビビッドに感応し、自らの表現や活動を専門深耕してきた姿勢は、高く評価される。

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