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#9 中絶後のパートナーとの関係

2020年9月3日。

この数日は体調が安定している。
妊娠前と同レベルとまではいかないが、ようやく食事もとれるようになってきた。

ところで、少し前にはなるけど、『中絶したら、パートナーと今まで通りの関係を築けるのか?』とすごく不安になった。以前より極端に出産を否定していないけど、私にはまだ中絶の選択が残っているからだ。

中絶後のパートナーとの関係

私はバツイチだけど、再婚はしていない。
パートナーと呼んでいるのは、いわゆる彼氏だ。

『ずっと一緒にいれたらいいね』と言い合うことはあっても、将来も一緒にいると約束した仲ではない。たまたま授かってしまった......というニュアンスのほうが正確だ。

だからこそ、このままパートナーとして関係を続けていくことも、別れてフェードアウトすることもできる。

今回の妊娠がどんな結果になっても、パートナーとして関係を続けたいと思っている。そこに至るまでに一番不安だったのは、『また想定外の妊娠をしたらどうしよう』だった。

中絶後のパートナーとの関係が不安だった

不安は不安を呼ぶ。
それはどんな問題でもそうだと思う。

中絶後のパートナーとの関係で不安だったのは、今までと同じような関係を続けられるか、という点だった。

中絶は良い選択とは言えない。
自分の都合で新しい命を殺めてしまう、その罪悪感を背負いながらも、その命のぶんまで一生懸命に生きることが課せられていると思うからだ。ただ、ノリで出産して、子供を育てきれないって無責任なことはしたくない。心身ともに一定のダメージを食らう。

だから、中絶するにしても、
・メンタルがおかしくなってしまうんじゃないか
・パートナーを非難て迷惑かけるんじゃないか
・パートナーに触れられるのが怖くなるんじゃないか
・今の自分が壊れてしまうんじゃないか

など、不安は絶えなかった。はじめての妊娠、もちろん中絶するとしてもはじめてでわからないことだらけ。知識で補てんしても、リアルにはかなわない。

中絶後もパートナーと関係を続けるためにできること

不安だと言っているだけでは何も解決しない。
解決するためには......と考えて、『今のうちにどれだけパートナーと関係を深められるかで決まる』と結論づいた。

なので、まずは自分がパートナーとの関係に何を望んでいるのかをハッキリさせた。『一緒にいたい』しかなかった。

次に、一緒にいるためにできることを挙げてみた。信頼関係だ。お互いに信頼できなければ、相手を頼れないし、自分ひとりで解決しようとしてしまう......少なくとも、私はそういう傾向が強い。この数年間は、強くありたいと思ってきたから、なおさらだろう。だからこそ、私自身もパートナーに対してどれだけオープンになれるのか、チャレンジでもある。

幸い、パートナーも私が言わんとすることを受け止めて理解してくれたようで、以前よりもざっくばらんに話せている。出産するか中絶するかも含めた話もできているから、一歩前進......といったところだろう。

今回の不安から学んだことは、
・パートナーとの関係は自分が決める
・解決策を考えたなら、実行に移す

ということ。パートナーと自分の考えが同じだとしたら、この問題を一緒に乗り越えていく、そんな感覚が大切だ。

パートナーとの関係が壊れるときもある

ただ、残念ながら、パートナーとの関係が壊れる場合だってゼロではない。私自身、不安が多すぎて壊した方が楽になれるんじゃないかと思ったこともある。

女性よりも男性の方がその傾向にあるんじゃないか、とは想像している。
もちろん個人差はあるし、中には一緒にいると決断する場合もある。が、現実を受け止めきれないまま逃げ出す男性、相手男性と連絡が取れずにひとりぼっちになる女性の割合の方が多いんじゃないか......調べていると、その傾向が見えた。

二人がいて起きた出来事を、どちらか一方の責任のようにしてしまうのは無責任だと思う。が、二人の関係性によって状況は変わるから、部外者があれこれと言える立場ではない。もし、そういう場面に出くわしたとしても、気持ちに寄り添うくらいになってしまう。

それでも、結局は自分がどうしたいのかハッキリさせておく。
気持ちを整理することで、冷静に考えやすくなる。相手がいないぶん、自分の意思を100%尊重できるが、自分の行動に責任を持つこと。それは中絶に限ったことではなく、どんな場面であっても変わらない。

中絶のあり方を考えてほしい

ここ最近、妊娠、中絶、出産にまつわる情報を調べる機会が多い。自分がそのまっただ中だからだが、『中絶するくらいなら避妊しろ』とか『中絶は罪だ』という話も見かけると、本当に、そう言いきれるのか?と思っている。

中絶は10代〜20代に多い印象があるが、最近では30代も一定数がいるらしい。世代によって置かれている状況は違うし、中絶に至る事情は違うだろう。事情を知らずに、周りにあれこれと言われたくないな......というのが本音だ。

そんなことはとっくに理解してる。だから苦しんでいる。パートナーがいてもいなくても、その苦しみを一番知っているのは女性本人だ。
予想外に起きてしまった自体に対処しようとしているだけなのだ。手術するから、手術後も心身に大きな影響があるのは承知しているけど、生活のこととかあらゆることを考えて出した結論。否定的な言葉だけで切り捨ててほしくない。

もちろん、人によって考え方は違う。
何を考えても、何を言っても自由な世の中だけど、繊細な問題だからこそ、慮って見ても良いんじゃないだろうか。

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