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エバ

 シンエバをみた。公開初日の朝からみた。ショックで何もできなくなった。二日ほど経って、ふとエヴァは終わったんだなと思ってゆっくり立ち上がり、Twitterで瞬間的に巻き起こったお祭り騒ぎを眺めながら日々に戻っていった。ふせったーを開けることも少なくなり、だんだんと内容を忘れていった。シン・エヴァはそれまでのエヴァがとりこぼしていたものを拾うような内容だったが、あまり興味がなかった。それ以上に庵野の老いを感じて寂しくなった。やっていることはわかるがなぜその表現になるのかわからなかった。庵野ではない誰かが勝手に作ったファンディスクのように見えた。光輪の町、ラベンダーの少女のようなものだ。できがいいけれど、つまらない二次創作のような。でも、たぶん、どうしようもなく庵野だった。まだ庵野が作ったものじゃなかったらよかったのだと思う。シン・エヴァはいろんなもののひとつの答えとして提示されていたけれど、なにかに答えを出すことや、答えが出されることによって逆説的に問題だったことが浮かびあがってしまうように見えるのが寂しかった。そしておれたちのエヴァはあの旧劇でやっぱりおわっていたんだと思った。たしかに旧劇は傷つけあうことや母体回帰や自立という要素が散りばめられつつ、後半は抽象性が高く、明確な答えを出しているわけではなかった。だけれど、シン・エヴァのやりかたは、具体的に語られてしまうことによって切り捨てられたように見えるものがあまりにも多かった。エヴァにしか書けなかった物語や、エヴァでしかなしえなかった結末ではないように思えた。かんたんな軟着陸で終わらせたように見えた。まあ着地点が傷つけあってしまう他者の肯定であってほしかったので、ちょっと何を見せられているのかわからなかったけれど、それは旧劇でいいので、おれのエヴァは旧劇だったんだなあという、そういう.....こと、なのかなあ? 旧とは違って人も減ってるし、争っとる場合ではないし、旧みたいなのは商業的にも.....だが.....、いや、キャラの回収にしても、もっと、こう、なにかもうちょっと、やりようが……いやよりにもよって……、そこに、そこに愛は……、シンジ……レイ……黒波……いや、ちょっと……庵野……。ぬ〜ん。げ、げんじつ.....子ども、、、大人、、、そっちかあ〜。まあいいや。グッバイアンノ、フォーエバーアンノ。ナウシカがんばってください。私はもう一度アスカにバカにしてもらいたいので旧劇をみます......。

そんなことより似鳥鶏の『卒業したら教室で』がとてもよかったので市立高校シリーズをすべて読んでから読んでください。



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