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北山猛邦『天の川の船乗り』をちびちび読んだ。
「人形の村」。髪が伸びる人形の話だ。とちゅうまでは岸辺露伴は動かないめいたゴゴゴゴゴ……という雰囲気がよかったけれど、しんそうはちょっとかたすかしだったかもしれない。ホラー体験駆け込み寺エピソードが終わったすぐの「何が、いったい何が起こっているのだッ!?」というわくわくがすべてだ。

羽生飛鳥『屍実盛』をちびちび読んだ。
表題作。平家の時代、首のない五つの死体の中で、特定の人物は誰か推理するという趣向が秀逸な一品。木曽義仲とか、大納言とか、直垂とか……直垂とか、鎌倉前のワードや、時代特有のサツバツとした駆け引きが楽しかった。

逆井卓馬『豚のレバーは加熱しろ』を読んだ。豚のレバーを食べて異世界で豚になった主人公と、奴隷みたいな女の子がいっしょに困難を乗り越える系ストーリー。異世界転生ものはさっぱりよんだことがなかったけれど、ほかにもいろいろよんでみたいと思えるほどにはおもしろかった。異世界転生要素の回収や理由付けへの気配りがよくて、既存フォーマットでお約束となっている設定にアプローチし、話を構築する手つきはなんとなく田中ロミオを思い出したりしなかったりした。といっても豚レバくらいの理由付けはスタンダードなのかもしれない。ほかにもいろいろ読んでみたいと思う。ちょっとしらべた感じ、異世界転生小説でも強いらしい、転スラと、オーバーロードと、本好きの下剋上と、reゼロと、盾の勇者をとりあえず一冊ずつ読んでみるとおもう。なにかかくべつにいいものがあったらおしえてください。

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博愛
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