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林外務大臣は「親中」?

Dear Readers

 ふるさと納税でどこのお酒をもらおうかウキウキしながらサイトを見ているタイガです。「東洋美人」や「あさ開」などの日本酒が欲しくて見てて楽しい週末でした。

 11/15、今日は新しく外務大臣になった林芳正氏から考える岸田政権と中国の関係について書きます。

皆さんは岸田政権が中国に強硬姿勢で臨めると思いますか?

 保守派を自認する人は岸田政権が中国に強硬姿勢で対応することを望んでいます。尖閣諸島に見る領土問題、ウイグル自治区での人権問題など、中国の問題点を言い出したらキリがないの確かです。

 そんな中国に林外相が強い姿勢で臨めるのかは彼らにとって大きな不安材料だと思います。その最たる理由として林外相が日中議員連盟の会長だったことがよく言われます。

 ということでまずは林外相に関する不安について、そしてその後に岸田政権と中国について考察します。

・議員連盟って何?

 林外相は外務大臣を機に日中議員連盟の会長を辞任しました。理由は「無用な誤解」ということです。

「無用な誤解」=「親中」だと思います。では議員連盟って何なのでしょう。

 議員連盟(以下では略して議連)とは特定の課題について議論をするためのサークルのようなものです。党を超えた超党派での議連もありますが、同じ党の議員だけで構成される議連もあります。

・日中議連は「売国」?

 日中議員連盟は超党派の議連で、日本と中華人民共和国の友好関係を促進する目的で中国の政治家や要人との交流しています。

 超党派ということで、自民党はもちろんのこと共産党や立憲民主党など様々な政党の議員が所属しているので要職の人名を見ると面白いです。

あくまでwiki情報なので確実な話ではないですが、日中議連の会長が林氏だった時、副会長は共産党の志位委員長だそうです。

不思議ですよね(笑)

 こういう話だけすると、やっぱり「売国機関」みたいに思われるかもしれませんが、それぞれの政党や議員によって議連にいる目的が違います。

 共産党や立憲民主党の議員の方々はわかりませんが、自民党で日中議連に所属している議員の中には「金目当て」の人がいることは間違いありません。

 「売国」の意思よりも、地元への利益誘導(金目当て)の意思がある人の方が多い気もします。日本は中国に貿易の面でほどほどに依存していますし、観光客も中国からがとても多いです。

 すなわち中国が嫌いだからといって批判するのもいいですけど、ものすごく関係が悪くなると日本経済は程々の打撃を受けるのです。

重要なのはバランス(利益を得つつ、極力損をしない)のとれた関係なのですが、日本は軍事力がなく国際的地位が高いわけではないのでバランスをとるのが難しいのです。

・外相の気持ちでどうにかなるほど甘くない

 この林外相が就任したことで、日本と中国の関係が融和方向に向かうという推測はまだ断定できるものではないです。

なぜなら、もはや中国は国際社会において確実に不穏分子扱いを受け始めているのが言えます。アメリカもそうですが、ヨーロッパでも関係の見直しなどが進んでいます。

 台湾との関係改善を模索する国の数も増えてますし、何より太平洋地域にイギリス、フランス、ドイツなどの軍艦がいるのも中国にとっては監視の目が増えているのでいいことではありません。

ですから、日本の外相が内心で中国が好きでもそれで日本がそのまま融和方向に向かうことはできないと思います。

 他にも人権担当として中谷元元防衛大臣を起用して、中国への姿勢が強くなっていくという見方もありますがこれも疑問が残ります。

 この人事も結局のところ、世界的な中国の人権問題を意識する潮流に乗ったもので、本当に中国を敵対視しているのであれば遅いくらいの対応です。

結局のところ、誰を据えるかというのは国民とのコミュニケーションに過ぎず、就任した誰かが何をするかの方がはるかに重要なのは事実です。

 確かに岸田政権はハト派であると言われていますが、世界的な動向を見ると、極端に中国に甘い政策をとることはできません。

半導体産業の強化を考えるのであれば、台湾との協力も必要です。アメリカなどの同盟国が中国を危険視している中で個人行動に出るほど愚かな岸田政権だとは思えません。

 ですから印象先行の分析をするよりも、彼らが何をするのかで判断するのが重要です。

とりあえず、日本版のマグニツキー法(人権侵害した国に制裁する法律)の制定ができるかどうかで、「自民党岸田政権」が中国に緩いかどうかを判断すべきだと思います。

・終わりに

 「媚中」「嫌中」という言葉は感情だけが先行して、正確な分析をしにくくするイデオロギーの要素を持っています。

「個人的に中国が好きではない」というのは勝手なのですが、それで国は動かせません。社会において嫌いな人とも仕事をしないといけないことがあるように、国家間でもそういうことがあるのです。

 重要なのはバランスです。嫌いだからシャットアウトするのではなく、それでも金は持っているわけですから、自分の損を最低限に抑えつつ利益を得る方法を模索するべきです。

 搾取される側から搾取する側になることが中国と対抗していくための方法です。感情は感情で、そして得るべき利益は得るべきものとしてしっかりと分けて考えたいですよね。

 次回はこの外相人事が実は日中関係よりも、党内勢力に影響を与えてないですかって話を書く予定です。

Thank you for reading

Hopefully tomorrow will be better than today.

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