怪シャドー

オカリナ演奏者。昔はロックをやっていたが病気をし長期の入院生活を送っていた時にたまたま…

怪シャドー

オカリナ演奏者。昔はロックをやっていたが病気をし長期の入院生活を送っていた時にたまたまオカリナの癒しの音色を聴き、オカリナの魅力にハマる。  さらにオカルト好きでもあり怪談イベントに語り手として出演することもある。オカルト、怪談、都市伝説などが大好きのオカルトマニアでもある。

最近の記事

狂気の鏡

ある村に、孤独な老人が住んでいた。彼の名前は英三と言った。 英三は村人から避けられ、孤立していた。 その理由は、彼の家にある鏡だった。その鏡は、どんなに良いことがあっても、そこに映るものは誰もが不吉な予感を感じるような、陰鬱な表情だけを映し出した。 ある日、村人たちが英三の家を訪ねると、彼が急死しているのが見つかった。しかし、驚くことに、英三の顔は鏡に映ったものと同じような陰鬱な表情をしていた。村人たちは、その鏡が彼の不幸の原因だと確信した。 村人たちは鏡を取り除こう

    • 短編小説:いつまでも…

      もうどれくらいの月日がたっただろうか君を見つめるだけの日々を… 私はこの場所から彼女を見つめている。 ここは駅から少し離れた住宅街、彼女はこの住宅街にあるマンションに住んでいる。 決して高級マンションというわけではないが、一人暮らしの女性にとってはそこそこ綺麗で値段も手頃らしかった。 私はそのマンションの前にあるコインランドリーの前から彼女の部屋を見上げた。 今日は休日というのもあり、洗濯物を干しにベランダにでてこないだろうかと期待をこめて待った。 か

      • 『向こう側からの伝言』

        悲しみに終わりはないのか… 苦しみに終わりはないのか… 孤独に終わりはないのか… 憎しみに終わりはないのか… 感情をコントロールできない、現世のアンドロイド 感情から導かれた、暗黒の要塞により心を封じ込められる終わりなき刹那 ある男が、暗闇から流れでる河を渡ることを決意した 彼は、つぶやいた 愛がほしい… 温もりがほしい… 優しさがほしい… その河の向こうには、彼の求める快楽の世界は佇んでいるのだろうか しかし、河の向こうには楽園などないことを私は悟

        • 短編小説:キャンドルの炎のように(後編)〜心の闇シリーズ〜

          「私…今、人に言えない恋をしてるの…」 声のボリュームを最小限にしぼって放たれたその言葉で、私はある程度、その言葉の奥にある闇を想定した。 「人に言えない恋…」 店内にある絵画を見つめながら、つぶやいた。 「そう、つまり相手の男性には帰る家があるの…」 私の予想していた通りの言葉が、この美しい女性の口から放たれた。 「帰る家…か」 あえて美佳とは眼をあわさず、絵画を見つめながらは呟いた。 「そう…私、不倫してるの…もう2年になるわ…」 美

          短編小説:キャンドルの炎のように(前編)〜心の闇シリーズ〜

          幸せの切符を掴むために 輝く未来を手に入れる為に 人は恋をする。 しかしその恋の形にも光と影がある。 終わるための恋…破滅型恋愛。 なぜ終わるとわかっていても彼女達はその恋に溺れてしまうのだろうか… それとも破滅型恋愛ほど燃え上がるものなのだろうか… しかし、彼女達自身、解っているのかもしれない。 炎が消えるまでのキャンドルの長さを… 美佳…長身でスレンダー、モデル風のこの美女から連絡があったのは昨晩のことだった。 いつもならメールで用件をすませる彼女だっ

          短編小説:キャンドルの炎のように(前編)〜心の闇シリーズ〜

          HOME〜傷ついた女性〜

          HOME… この言葉には、家という意味と故郷という意味がある。 どちらにしても帰るべき場所の意味をさす。 しかし、正しいHOMEを心に刻まなければ、同じことを繰り返す無限地獄へと陥る事になる。 恋人に暴力を受けた女性が、たとえその彼と別れても同じような暴力をふるう彼と付き合ってしまう… 彼女達にはきっと、暴力にHOMEを感じてしまっているのだろうか… そこに安心があるのだろうか… そこに幸せがあるのだろうか… 傷ついた女性はこう言った。 暴力の後

          HOME〜傷ついた女性〜

          短編小説:月が闇に陰る時~心の闇シリーズ~

          人は心に闇を持ち 心の闇に溺れ 心の闇に深く沈む しかし気づいてほしい 明けない夜はない 止まない雨はない そして永遠に続く哀しみはない その真実を 久美子… 20代の後半で世間で言ういわゆるお嬢様タイプ 多少近寄り難い雰囲気のあるキャリアウーマン、 そんな言葉がしっくりとくるような女性だった。 久美子と待ち合わせをしたのは、都心から少し離れたいわゆる治安がいいと言われる町の隠れ家的なショットバーだった。 その場所で以前にも何度か彼女に相談を受けてい

          短編小説:月が闇に陰る時~心の闇シリーズ~

          ありがとう ※小説ではなく実話です

          〜老夫婦から頂いた最高のプレゼント〜 渋谷から銀座線で上野へ向かっていた時だった。 日本橋駅に着いた時、ある老夫婦が乗り込んできた。 老夫婦は車内を見渡すと、空いていた私の隣の席についた。 席に着くなり女性(おそらく奥様であろう)の方が私に「この電車は上野に行きますか?」 とたずねてきた。 ちょうど私も上野での乗り換えだったので 「行きますよ」と答えた。 女性は「ありがとう」と返した。 そして、隣にいる男性(おそらく旦那様であろう)に上野に行くそうよ と話

          ありがとう ※小説ではなく実話です

          短編小説:理想の明日

          「今までありがとう…最後に会いたい…」 電話口での彼女の声はやけに沈んでいた。 「最後?」 私は問いかけた。 「とにかく今から会えないかな…」 またいつものように失恋話を聞かされるのかと思いつつ 聞き慣れた「あいにきて」ではなく、 「会えないかな…」という言葉の語尾が多少気にかかった。 美恵は 以前から破滅型恋愛を好む少女で、 世間では、なぜあんな男をと思う男ばかりと恋愛を繰り広げていた。 本人曰く たまたま好きになった人が、 そういう人だったんだよ

          短編小説:理想の明日

          短編小説:「曇り」のち「愛」

          遅い… 遅すぎる… 人通りの激しいオフィス街の 隠れ家的コーヒーショップで私は、涼子が来るのを 今か 今か と待ちぼうけていた… まったく 自分から呼び出しておいて 1時間も遅刻をするなんてマイペースな所は まったく変わっていないな… そんなことを思いながら 2杯目のコーヒーを飲み干した。 涼子とは、以前、友人の主宰するコミュニィサークルのような集まりで知り合い それから いろいろと仕事や恋愛についての悩み相談を受けていた。 どこにでもいそうな普通

          短編小説:「曇り」のち「愛」

          (先程のつぶやきの続きです) そのシャツがこちら

          (先程のつぶやきの続きです) そのシャツがこちら

          今年、大ヒットした韓国のバイオレンス映画 「オオカミ狩り」 作中でソ・イングク演じる悪のカリスマ、パク•ジョンドゥが着ているこのシャツがあまりにもかっこ良すぎて全く同じシャツを購入しました! 

          今年、大ヒットした韓国のバイオレンス映画 「オオカミ狩り」 作中でソ・イングク演じる悪のカリスマ、パク•ジョンドゥが着ているこのシャツがあまりにもかっこ良すぎて全く同じシャツを購入しました! 

          愛の台詞

          愛の台詞 聞こえますか…空の音 聞こえますか…風の音 聞こえますか…水の音 聞こえますか…心の音 無償の愛を求め、さ迷う忘郷者。 いくつもの困難に巡り会い、傷つき、夢見ることさえ忘れかけた孤高の主。 時を忘れた遺伝子には光り輝く鮮やかな光景すら写らない。 求めることに裏切られ、与えることに鉄槌を下された その刹那。 俺は求めているのかもしれない…無償の愛を 俺は求めているのかもしれない…扉が開かれるその時を 俺は求めて