1979

叶わない慣らし運転
提出日に追われる幼い未練
大通りを離れた送電線の上で
会うべきだったぼくら
石となって跳ねる銀輪
光線が夜を照り明かして
全てが終わりゆくのを、見ぬ振りをした

それでも、構わない
欲求不満を振り回す
知り得る術が無いから
ぼくらの骨が灰になる場所
忘れられて、土深くに沈む

空虚と退屈の裏切り
慰みの外出は割り切れない
姑息を繰り返す麻酔の街
清算は近い

下り立てなくても気にしない
罪と灰の土に引け目を感じ
嘆き吐いて、灯りに縋って
街の中へ
音速より速く
想像よりも速く
望みの音の底へ

決まりを知ることはない
非行と組んで悪事を働く
謝らなくてもいい
濁していてもよく見える

それでも、構わない
欲求不満を振り回す
ぼくらの骨が焦げていく場所
忘れられて、土深くに沈む

急に熱を帯びる大通り
見ての通り、誰もいない


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?