Black Hole Sun

硝子に映る無気力
誰も知らない擬態
蛇蝎を騙して様相を隠す
恥辱に沈む日輪

沸騰する夏の悪臭
墨に染まる天球
黄白を通じて名を呼ぶ
もう一度、喚声を聴く

空っぽの太陽
雨を流してくれないか
空っぽの太陽
訪れないのか

冷たく陰に籠る貝
憔悴の友は温暖を盗む
誠実が崩れる時世
蛇蝎には時に冗長が過ぎる

彷徨う昏睡の境遇
維持を請い願う未成熟
幽世は俗世を追い払う
もう吟ずる者は映らない

がらんどうの太陽
雨を落としてくれないか
がらんどうの太陽
訪ねてくれないのか

憂慮に溺れて沈む
全ての死に水を取るまで

がら空きの太陽
雨を流してくれないか
がら空きの太陽
見舞ってくれないのか

虚ろな太陽
来てくれないのか

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