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超短編小説もどき

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#冬

冷たい優しさ

「僕は何も変わらないよ。どうしたの?」 大好きだった優しい目が、とてつもなく冷徹で、まるでアンドロイドみたいだな、計算している、と思った日から、離れようと決めた。 わたしは、利用されたくない。あなたの優しさを誰かに見せつける格好の相手なだけになりたくなかった。こっちは傷ついて、あなただけが得をする。そんなバカなことを許せなかった。 好きだった。大好きだった。あなたの優しさに確かに救われた。 でもわたしじゃなくてもいいなら、他でいいじゃない。きっとまた同じように騙されて