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パァン、と破裂した水風船みたい、その下にはそれぞれ、隠した顔があるってさ。 非常事態が長く続けば続くほど、破裂してゆく水風船。生温い水がポタポタ落ちて、水滴辿ればあんたへたどり着く。 「自分だけは大丈夫だって思ってた?」 「ちっとも変わってない。強いて言うなら、騙すのが少し上手くなっただけ。」 「いつまでも、自分だけが主人公のつもり?」 だからあなた、嫌いなの。底が浅いからって、クスクス笑う、私だってあんたは嫌いだ。 何もかもわかったフリして、全部を打ち消していく