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超短編小説もどき

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小説もどき?のもの。
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#小説風

上っ面に針

パァン、と破裂した水風船みたい、その下にはそれぞれ、隠した顔があるってさ。 非常事態が長く続けば続くほど、破裂してゆく水風船。生温い水がポタポタ落ちて、水滴辿ればあんたへたどり着く。 「自分だけは大丈夫だって思ってた?」 「ちっとも変わってない。強いて言うなら、騙すのが少し上手くなっただけ。」 「いつまでも、自分だけが主人公のつもり?」 だからあなた、嫌いなの。底が浅いからって、クスクス笑う、私だってあんたは嫌いだ。 何もかもわかったフリして、全部を打ち消していく

爆弾と時限爆弾

「えー、あいつ確かにかっこいいけど、やめときなよ。爆弾かかえてるよ。」 と、笑いながら目の前の友達が言う。 ええ、知ってますとも。あんだけかっこいいんだもの、色々と素行がよろしくないことも、それをしっかりと自覚されており、下々の民には手を出すが一切の見返りをくれないことも。 優しい子がタイプ?って、本当は違うだろ、今はそうか、あのモデルさんみたいな綺麗で可愛い子がお気に入りなんだっけ? そばにおいときたい✖️なんかの時に役に立つ、ほんと、すごい欲の塊っぽい。そーゆーと