年金資金総額 分岐年

 グラフで可視化した方が分り易そうなので貼って見ますね。↓

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 65歳から支給を100として、60歳からが▼30%(=70)、70歳からが+42%(=142)としてグラフ化するとこうなります。

 こうすれば一目瞭然、75歳までに死ぬなら60歳からもらった方が良いし、76~80歳なら65歳から、81歳以上生きるなら70歳から支給開始が単純計算上は受け取れる年金の総額は多くなる。

 ちなみに81歳は現在の男性の平均寿命。70歳からの支給にすると年下の妻に加給年金=約39万円/年が支給されなくなるケースもある模様。その場合、分岐年は86歳程度になる、との試算もある。

 もっともこんな私でも作れるようなグラフ、賢い官僚諸氏なら5分で作れそうなものだが、わざわざ資料に載せなかったところに巧妙な悪意を感じる。30%少ないだの42%多いだのはこの分析の本質ではなくて、年金の場合は何歳まで生きるかが最大の変数であり、これはなかなかのバクチ。まして手元のお金に余裕のない家計では選択の余地がなかったりする。

 それに何歳まで生きるか、といっても、アクセルとブレーキを踏み間違えたおじいちゃんに車で轢かれるかもしれないし、知らない奴に後ろからナイフで刺されるかもしれない。戦争だって起きないとは限らない。リスクや賭け率を計るのは相当難しく、投資として考えると難易度は最上級だろう。

 だいたい、さも**42%も増えるから受給は70歳からがお得!とお勧めしてくること自体胡散臭い。こういう時は大概支給する側にメリットがあるもの。どた勘で言うと、個人的には60歳からもらって見るのもありかなあ、と思う。とにかく死んだら年金は貰えないのだから。

 **ちょっと前にアメリカの映画で(タイトルは忘れたが)自分の寿命がポイント化されていて、そのポイントがゼロになるとパタリと寿命が尽きる、みたいなのがあったが、まさにあれ。死ぬまで働け、ってことかな。

 正に金の切れ目が命の切れ目。いっそ開き直って生活保護になる覚悟を決めれば.....。(その方が収入が多かったりして)やれやれ。

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