エンパグリフロジンでインスリン導入抑制の可能性


心不全と糖尿病の合併症を持つ患者に対するエンパグリフロジンの効果を、ベースラインでインスリンを使用している/いないに分けて検討した。

エンパグリフロジンの心血管アウトカム(心不全入院または心血管死亡)に対する効果は、ベースラインでインスリンを使用しているかどうかに関わらず一貫していた。
推定糸球体濾過量(eGFR)の低下抑制効果も、インスリン使用の有無に関わらず同等であった。
複合腎アウトカムに対する効果はインスリン使用有無で差がなかった。
ベースラインでインスリンを使用していない患者では、エンパグリフロジン群の方が経過中に新規インスリン導入が少なかった(2.6% vs 3.8%)。

エンパグリフロジンの心血管および腎機能保護効果はインスリン使用の有無に左右されず、インスリン非使用患者ではインスリン新規導入を抑制する可能性が示唆された。

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