おばさんレジェンド
私には尊敬する人がいる。
それは自分の母親です。
キレイな美魔女には程遠く、シワシミ上等の太ったおばさんで、後ろ籠付き自転車で買い物し、髪型はセットが楽なおばさんパーマ。
それなのに凄く可愛い。よく笑いよく食べよく喋る。
そしてビックリするぐらい天然。
ゲームをやらせればで絶対同じところでゲームオーバー。かなり始めの方で。
海外の俳優の名前は必ず惜しい間違いをする。
例えば、ケビン・コナスー。ブレット・ピット。
配達のハンコを間違えて子供が遊ぶハンコを押して「参った(汗)」領収印。
初めて行った美容室で「癖毛なのでキツめにパーマ当てて下さい」と伝えアフロ母さんに変身。
自転車の後ろ籠に荷物乗せて赤い風呂敷掛けていたら、変な外れ方してスーパーヒーローの登場。
母親の天然伝説を数えたらキリがない。そんなエピソードばかりでいつも母親には笑わされる。
でも怒る時には怒られ、勉強も運動もダメな私をたくさん褒めてくれ、悲しいことがあったら一緒に泣いてくれた。だから何でも母親には話せる。
いるだけで安心出来て周りを明るくする存在。
仕事でも母親のように後輩を育てたいと思っている。母親から学んだ私の信条は
失敗しても追い詰めない。
しっかりその子の話を聞く。
気分で怒らない。必ずフォローする。
その子のいいところは伸ばし褒める。
そして笑わせる。
でもなかなか難しい。特に動物看護師は若い女の子が多いから、きっと最初私の存在は鬱陶しいと感じるはず。
何このおばさん!
って思われてもめげずに笑わせ続け話をする。
変なおばさんって思われ始めたらこっちの勝ち。
後はその子のいい部分を伸ばしてあげるだけ。
今は若い女の子が好き。変な意味じゃなく!昔は若い子が苦手だった。まだまだ自分は負けないって思いたかった。でもおばさんを認めると、どう考えても若い子には見た目・体力・記憶力・適応能力は敵わない。
それでいいだ。勝てないケンカはしない。
それにみんな負けん気は強いけど、根は真面目に仕事のことを考えている子が多い。やっぱりみんな動物看護師の仕事が好きで、動物を助けたい気持ちが強い。若い子から学ぶことも多い。
ケンカするより一緒に闘うほうが楽しい。それが正しいのかはわからないけど、私は成長する後輩をみるのが今凄く楽しい。
まだまだ母親のように周りを明るく出来る存在にはなれていないけど、いつまでも目標にしている。
やっぱり母親は私にとっておばさんレジェンドだ。
最後まで読んで頂きありがとうございました! 動物看護師として、これからもペットと飼い主さんの絆が深まる記事を書いていくつもりです。 どうぞ宜しくお願いします