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『私、もう怖くない』

久しぶりのnoteです。
先日、お母ちゃんとしてとてもうれしいことがあったので
聞いてください。

調理師を目指している高校2年生の娘のお話です。
ちょうど一年前の5月14日。
学校の調理実習中に、包丁で左手の手のひらを大けがをして
救急車で運ばれました。
傷が深く、手の神経が切れかかっていて、手術でつなげてもらいました。
神経の治りは遅々としていて、今も感覚は3割ぐらいの回復です。
この一年、『痛い』『怖い』『失敗』が頭の片隅にあったようです。

と、
そんな中で迎えた2022年5月。
今が旬のシラスで有名な『篠島』へ渡りました。
この日は、篠島で旬の魚料理がおいしい
『しらす食堂2929』にて、竈門開きのイベントでした。
50名!!を超える仲間のみんなと、竈門を囲んで
海の幸を焼いたり、煮炊きして楽しみました。

海といえば、魚はもちろんですが、
この日は大きな『平貝』も。
娘は、春に石垣島旅行を一緒させてもらったご縁で、
今回、台所のお手伝いに。
大きな平貝に、ピッチピチッの魚たちを
さばいて、お刺身にするミッションです。

実は、、、
調理師を目指して学校に行っているとはいえ、
学校でさばいた魚は手のひらほどの鯵や鱚(きす)ぐらい (-_-;)

目の前にあるのは、30㎝を超える大きな鯛!鯛!鯛!
ちなみに、篠島の鯛は伊勢神宮に奉納されるほどおいしい鯛なんです。

調理師の卵だけど、やっぱり、
『できるかな?』という気持ちが背中から伝わります。
でも、ここですごかったのが女将の辻根美さん。
『いい?やってみるから良く見ていてね!』と
華麗にさばいて、ほかの作業へ。 そりゃあ、大忙し、、、

娘は、見様見真似で、魚や貝と悪戦苦闘。
平貝には口を閉じて手を挟まれそうになりながら、、、
鯛は、固い鎧のような鱗を飛び散らせて取り除き、三枚おろしへ

さばいても
さばいても
魚の山!!

あとで聞いたのですが、
娘は『もうやるしかない!』と無心でさばいたんだそうです。

学校で教えてもらったことや、ネットで検索しても
『できる』につながらない もどかしさを抱えていたのに
女将さんのやり方を見て、
そして、すぐその後に実践させてもらい、

『あ!こうやるのか!!』
『できた!』

握りと煮魚、そして生しらすの天ぷら♡

そして、
仲間にも、ほめちぎって!いただき →ここ重要だったみたい(笑)
なんとか、無事お役目終了。

みんなの笑顔も
娘の顔も晴れやかに、
大自然の恵みを囲めて至福の時間を過ごしました。

竈門びらきの一コマ

海に沈む夕日を眺めながら、篠島を後にしました。
自宅について、お土産にいただいた魚を下処理だけしよう、
とまな板の前でエプロンの紐を後ろでくくりながら言った一言が

『お母さん、私、もうこわくないよ』


その後ろ姿に、
この一年、
彼女の心の内を聞いてきたのもあり

ジワジワ感動した、お母さんにとって忘れられない日になりました。

いろんな関わりの中で
経験という宝を自分のものにしていく力

子どもは本来その力を持っているんだね

ありがとう

そして、ご一緒してくださった皆さん、
ありがとうございます!
また篠島でおいしいお魚食べましょう~♡


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