好意的なカメラ Lumix DMC-FT1
こんにちは。随分と久しぶりな投稿になりました。
変な日本語ですが「好意的なカメラ」 Lumix DMC-FT1を一日お触りしてきたのでその感想を記します。
Lumix DMC-FT1(以下FT1)はいわゆる「防水コンデジ」の一種です。防水性能自体は水深3㍍までとまあまあですが、全体としてスタイリッシュなデザインでまとめ上げられています。
(表面の写真を取り損ねたので気になる方はNikon Coolpix W130を思い浮かべていただくかググってみてください)
他に、スペックとして特筆したいのは1200万画素の1/2.3型CCDです。2009年発売のカメラですから、CMOSへの過渡期でしょうか。
冗長な話はこのくらいにして、写真を見ながら語っていきます。
露出は少しアンダーですが、色づくりはコンデジあるあるな無理した色ではなく、自然な色合いをそのまま再現してくれています。冬の空気の透明感も伝わってくるような…ソンナコトナイカ
流石に十年前+CCDだと暗所に弱いです。常用できるのはISO400未満で400以上になると一気に画が破綻します。露出や色づくりはもちろん保たれているのですが、カラーノイズが尋常じゃないです。
低感度でも暗所でノイズが出ますね。それも愛嬌ですが!
プレハブの屋上です。明るさの僅かな違いも捉えている感じです。やはり、強引に加工した感じが出ていないのにここまできれいに映し出すのは素晴らしいです。
後からLightroomやらで編集するときも違和感なくいじれそうですね。
ダイナミックレンジは良くも悪くも『1/2.3型』…
これは薄型ボディ、インナーズームにも関わらず光学4.6倍ズームを実現しているFT1の望遠端の写真です。
キャプションにも書いたように、シャープネスは十分保たれているのですが、ぼんやりと色が滲んでいます。これは、僕の持っている防水コンデジでも同じ傾向だったので、防水用のカバーレンズがあるが故かもしれません。
色は相変わらずきれいです。
これは機能「ズームマクロ」を使用していっぱいいっぱいまで拡大した蛇口の回すところです。
これはピンぼけではなく手ブレです。
そうそう、このカメラの動画機能ものすごく手ブレ補正が利きます。ぬらぁってなります。広角端でも実感できる程度の手ブレ補正なので、なかなかすごいんじゃないかと思います。
歩きながら動画撮っても行けるんじゃないか、と錯覚するほどです。
かなり緻密に再現してくれます。マクロならどのカメラでもきれいに撮れるじゃねーかと思ったそこのあなた(え?私だけ?)、次のお写真をご覧ください。
このFT1のすごいところは、そのままで(カメラから吐いたままの写真で)思った通りの画を作ることができるというところです。
ただ露出アンダーなだけ、というわけではなく枯れ草とのコントラストを適度に維持してくれています。
レンズが左上にあるのでそういう意味では思いもよらぬタイミングで指が写ったりしましたが、それは慣れということで…。
ズームするとこんな感じですね。4.6倍は思いの外高倍率です。少し画質の低下は感じられますがこのデザイン・スタイルのカメラとしてはかなり健闘していると思います。
やはり、感動したままの風景をそのまま残してくれるカメラです。もちろん、デジイチやニコワンには叶いませんが、このタフネスさとコンパクトさを考えるとカバンに忍ばせるのには良いかもしれません。少し時代遅れですが。
スマホのカメラもなかなかキレイな画を吐いてくれるようになりましたが、自分好みに調整しようとすると既に変なボケが多かったりシャープネス上がりすぎたりしていることが多く、Lightroom使うならまだまだコンデジかな、と思っている今日このごろです。
暗所はやっぱりドラレコ画質になってしまいます。しかも、この独特のノイズの出方は補正のしようがないですね。
ところが、長時間露光はきれいに写ってくれるらしいです。僕がやったら露出オーバーの写真しか撮れなかったのでどうやっていらしたのでしょう。
そういえば、カメラの背面モニターに表示されていたCCD特有の減少であるスミアはデータの方では発生していませんでした。補正されているのか…?
明暗差が激しいときの比較的「暗所」はそこまでノイズが出ません。ですが、全体として薄暗いときはノイズを拾ってしまいます。う〜ん…。
赤に転びやすかったりせず、(レンズの特性を除けば)正直な色が出るカメラです。このシリーズ(LUMIX FT)は最終的にEVF搭載タフネスカメラという超前衛的なカメラを発売した後、実質的に幕を閉じています。
ぜひとも、いつかは使ってみたいところであります。
最後になりますが、このカメラは非常に機能が多いので今回は一割も紹介できていません。
エントリー層のユーザー向けのモデルとはいえ、機能に嫌な制限がなく、正直な色づくりをしてくれる、そういう意味で「好意的なカメラ」でした。
今回も長文となりましたが、最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!
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