サンドイッチを捨てた神と拾う神
昼時にお客様のランチが出来上がるのをサンドイッチ屋さんで待っていると、同業者がどんどん入ってきます。(目印はついていませんが何故か分かるものです)
私の後から来た男性ドライバーがアンナのサンドイッチを取りに来たと言うと、店員さんは「あと5分くらいかかります」と伝えていました。
その男性は店員さんに何か言うと、すぐに店を出て行きました。
それとほぼ同時に、私のスマホから通知音がなりました。
「アンナのサンドイッチも持って行かない?」とアプリはこちらを伺っています。
どうやら先ほどの男性は店側がまだ用意できてないのを確認するや否や、アンナの出前をキャンセルしたようです。
ランチタイムの11〜13時くらいの3時間が我々が1番忙しい時間帯です。この時間帯にどれだけ効率よく出前ができるかで今日もらえるお給料が変わってきます。稼ぎどきに待たされる5分はかなり大きな5分です。が、それはレストラン側も事情は同じ。誰かが譲るしかない5分なのです。
その5分と引き換えに捨てられてしまったアンナを私は拾っていくことにしました。
店員さんにアンナのも待ってると言うと解せない顔をしましたが渡してもらうことができました。
アンナの職場は私の家のすぐそばでした。受付にいたお洒落な男性にサンドイッチを託しました。
アンナの部屋まで行って、誰かが捨てたのを私が拾ってあげたのよと恩を着せたい所ですが、神は神らしく黙っている事にします。
(2件分)
所要時間:33分
配達料:$4.34
チップ:$9.07
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