コーエン兄弟『バートン・フィンク』徹底解剖5「めくれる壁紙とヌメヌメの謎」
さて、今回はバートン・フィンクとチャーリーによる「最初の会話」から解説しよう。
前回を未読の人はコチラから!
衝撃的な回やった…
毎回のことやけど。
隣室「623号室」の男が苦情に対する文句を言いに来たと思い、ビビりながらドアを開けたバートン…
だけど、隣人はそんなに悪い男ではなかった。
ちなみにこのポーズは、フラ・アンジェリコ『受胎告知』の中に描かれていた「楽園を追われるアダム」のポーズだった!
その通り。
バートンの苦情によって「楽しい世界」から追い出されてしまったからね。
そんで「仲直りに一緒にワイルドターキー飲まへん?」と言い、バートンの部屋に入って来る…
あれも『受胎告知』のパロディだったね。
隣人チャーリーは「聖霊(ハト)」で、ワイルドターキーは「たまたま居合わせた鳥(ツバメ)」のことだった!
マジ笑えるよね、コーエン兄弟。
ここからのバートンとチャーリーの「初セッション」も爆笑ものだよ。まずチャーリーは名を名乗る。
「俺はCharlie Meadows。俺たちは善き隣人同士じゃないか…」
メドウズ?どんな意味だっけ?
「meadow」は「草地・牧草地」って意味。
ホテルの部屋の壁の模様と一緒だね。
さすがバートンの妄想の産物…
バートンの潜在意識があらゆるものに投影され、増殖してるんだな。
まさに『インセプション』!
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