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旧姓で働くわけ


わだの職業は「教育公務員」だ。教育公務員歴は12年。わだ歴は3年。とおしま歴は31年

東北町では「わださん」で通っているが、職場では「とおしま先生」。なぜ「わだ先生」にならないのかを書いてみる。

「旧姓使用」という制度


結婚後も仕事上で旧姓が使用できるという制度があることは、知っていた。大体年度途中に結婚したりすると、年度末までこの「旧姓使用」したりする人はいる。この制度を利用している人を直接見たことがないが、ごく稀に存在するらしい。

和田もこの旧姓使用の制度を使い、通年「遠島先生」として過ごしている。年度がかわるタイミングで、管理職に「名字かえないの?」と確認されるが、和田は年度が変わっても旧姓使用を続けている。

31年遠島で生きてきた


そもそも何で名字を変える必要があるのか全然理解できない。こんなこと言っている和田も若い頃は当時の彼氏と結婚したら・・・なんて妄想していたこともあった(若い)。

しかし、遠島歴も31年となり、なんの愛着もない和田より遠島の方がいいと単純に思った。遠島の方が希少性が高いんだから、旦那が遠島になってもいいじゃん。和田なんて一般的な名字になりたくない(全国の和田さんすいません)。と思ったのは正直なところ。

わたしだって31年間使ってきた遠島という名字に、それなりにアイデンティティを持っているのだ。

当たり前に女が名字を変えるって空気が嫌

遠島というアイデンティティは持ちつつも、実際和田は和田になった。どちらかが変わらなくてはいけないのであれば、結果的に相手の名字になることは致し方ないと思う。でも、和田が嫌なのは当然のように女性側が名字を変えることである。

どちらかの名字になるということは、単純に考えると2分の1の確立で女性側の名字になるはずだが、調査では95%が男性側の名字に変えている。

実際に和田も「結婚報告」をした際、大体「名字なにになるの?」と聞かれた覚えがある。でも、きっと男性側はこの質問されることはないんじゃないか。自分も無意識にしているかもしれないが、この女性が名字を変えるのが当たり前な風潮に単純にむかつく(語彙力ない)

逆に旦那が名字を変えたら、「なんで嫁の名字にしたの?」と聞かれるだろう。きっと女が名字変えてもそんなこと聞かれないのにね。そうなればそれもなんか肩身の狭い思いをさせるのかなぁと思ったし、旦那は割と大和系男子なので、遠島になる気はなかった。一応こちらに気遣いの上、要望してくれているのは伝わったので、こんな記事を書いてはいるが、結果的に素直に受け入れた。

名字を変えることのデメリットとして「キャリアが途切れる」ことも気になっている。研究職で自分の論文があったり、自分の名前で仕事をしているひとにとっては、過去の仕事が自分のものだと認識されにくくなるなど、結構影響大きいんじゃないかなぁ、と思う。

あと名前が事故ることも。和田和恵とか、「和」が2つ入っちゃってるし、「田」も恵の漢字の中に含まれてたり、なんか名前がしつこくてやだ
ただ姓名判断は元々悪くなかったけど、名字変えたらさらに良くなってる。笑

子どもが生まれたらどうするの?と言われるが、もはや平等という点でいくと、お互いの名字を混ぜたらどうだろうか。和田+遠島で、和島とか島田とか和田島とか。
あとは、とある外国みたいに和田+遠島で、和田遠島和恵(わたしの名前は和恵です)みたいにくっつけるのもあり。笑

名字が変わると手続きが超絶めんどくさい


これ、本当に理解して欲しい。名字を変えたあとの手続きって超大変。銀行印つくったり、銀行印変える手続きしたり、その手続きのために役場に書類とりにいったり、その書類もらうためにマイナンバー書き換えたり・・・これを何カ所も繰り返す。

・判子つくる
・銀行口座の氏名変更(必要があれば住所も)
・マイナンバーの氏名変更(必要があれば住所も)
・保険証の氏名変更(必要があれば住所も)
・住民票や戸籍謄本などの取り寄せ(手続きでめっちゃ使う)
・免許証の氏名変更(必要があれば住所も)
・保険の氏名変更(必要があれば住所も)
・クレジットカード(必要があれば住所も)
・HPなどの登録や契約情報などもすべて氏名変更(必要があれば住所も)

△他にももーーーーーっとあるかもしれないが、とりあえずこのくらいに。これを働きながらやるのは本当に辛い。何回役場に行ったか分からない。しかも旧居住地の役場も新居住地の役場も両方行く必要がある。名字かえた上にこの鬼手続きはひどい。

ふたりの結婚なのに、苗字を変える側だけが事務手続きで負担を強いられたり、キャリアに影響が出たりすることに納得いかない

余談だが、運転免許証には旧姓を併記できる。和田も仕事で旧姓を使っているので、併記している。和田和恵【遠島】的な感じ。

事実婚の選択


個人的には事実婚もありと思っている。旦那が法律婚がいいと言うことだったので、苗字のこと以外拒否する理由もなかったので法律婚にした。

ここではあえて書かないが、どちらもメリットデメリットがある。2人が納得する形であることが大事だと思う。

遠島先生はせめてもの抵抗


遠島先生でいることのメリットとして

①離婚してもバレない(最初から離婚する前提ではないけど)
②いままでの呼び名が変わることで、周囲のストレスがない
③自分の仕事の成果が1つの名前で継続し続ける(キャリアが途切れない)
④「遠島」というアイデンティティが生活の中に残る

個人的には、このスタイルが結構芸名みたいで気に入っている。星野源と新垣結衣が結婚しても新垣結衣は新垣結衣であるように(比較が美女すぎ)。

ただ、オカルルベースの活動から和田のことを知ったときに、「和田先生(旧姓使用していることを知らない)」へ問い合わせなどがあったりすることもあり、職員や事務が和田=遠島と変換できず混乱が生じるなど、もちろんデメリットも存在する。

だいぶ「和田さん」であることに慣れてきたとはいえ、自分のアイデンティティが残る場所が1つあると、なんか嬉しい。

夫婦別姓が選べる社会だと嬉しいが、まぁお役所さんも色々あるのだろう。とりあえず今のところの1つの選択肢として、芸名的にはなるが「旧姓使用」なる方法を提案してみる。

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