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IgA腎症との長い道のり #1「いやな予感」

病気のことを書くのは自分の中で少し躊躇があり、葛藤しましたが、私の経験が誰かの役に立って希望をもってもらえるのなら、意味があるのではないかと思い、この記事を書くことを決めました。

今から30年近く前、19歳の時、ある日突然トイレに行くと、紅茶色の尿が出ました。そのあともずっと紅茶色の尿が続き、下腹部も軽く痛い感じがしたので、とりあえず、近所の内科に行きました。
この時はまだ、ちょっと体の調子が悪くて、たまたま尿の色が濃かったのかなっとくらいしか思っていませんでした。
近所の内科に行くと、尿検査をして、血尿とたんぱく尿が出てるということが分かりました。しかし、これ以上は検査できないということで、下腹部が痛いという症状もあったので、県内で大きい総合病院の泌尿器科を紹介してもらうことになりました。
「大きな病院って・・・何か大きな病気にかかったのではないか・・・」といやな予感がしました。
泌尿器科に行くと、造影剤によるCTを撮りました。検査の結果、泌尿器の疾患ではないとのことで、循環器内科にかかることになりました。
循環器内科では、症状から、おそらく腎炎だろうということでした。
「ああ・・・そうなんだ」と少し肩を落としたのを覚えています。
腎炎という診断を確定するには、腎生検をしなければなりませんでした。腎生検とは局所麻酔をして、背中から針を刺して、腎臓の組織を一部取って、顕微鏡で直接観察する検査です。
「内臓に針を刺すなんて大丈夫だろうか」という不安しかありませんでしたが、医者からの後押しもあって、検査を受けることになりました。
検査は入院してするので、検査入院をすることになりました。これまで麻酔は歯の治療でしか受けたことがなく、さらに入院もしたことなかったので、とにかく不安でした。検査は30分くらいでしたので、あれよあれよという間に終わりました。検査が終わって、ほっと一息つけるかと思いきや、検査後は6時間くらい絶対安静で、足以外、仰向けの状態で、体は全く動かせずにいました。「動いたら、腎臓を針で刺しているので、万が一出血するかもしれない」とただただ自分に言い聞かせ、我慢しました。安静で1番困ったのはトイレでした。体を起こせないので、トイレも寝たまま用をたさなければなりませんでした。膀胱はパンパンになっているのに、寝たままだとお腹に力が入らないし、ベットにこぼすと恥ずかしいという気持ちもあり、なかなか思うように出せませんでした。時間を待っている時に限って、なかなか時間ってすすまないものです。安静が解除された後も24時間はベットの周りであまり動かずに過ごしました。
私の場合、検査後微熱が続いたので、2週間くらいの入院になりました。

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