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#2 宅建士資格取得

今回はどうやって宅建士資格を取得したか、勉強方法について書いていきます。

#1 底辺からの這い上がり(自己紹介)でも記載しましたが、私は高校卒業後就職。1年間の間に、車製造会社→消費者金融で働いた後、19歳から近畿大学法学部の通信教育と法律系資格(宅建、行政書士など)のダブルライセンスの取得を目指す4年制の専門学校に通いました。
平日は月曜日〜金曜日まで毎日朝から夕方まで授業があり、1コマ90分の授業で、近大法学部の授業と1年目は宅建の授業がありました。

クラスは25人ほど。回りは大学受験失敗して、浪人できない、または既に浪人していてこれ以上浪人したくないという人ばかり。
「大学受験経験なし、社会人経験あり」というのは私くらいで、授業を一番熱心に聞いているのは2割ほど。他はお世辞にも真面目とはいえないくらいの感じでした。

私も始めこそ本気で勉強を頑張ろうと思っていたものの、次第に大学の授業は楽な方(さぼる)に流されていきました。
ただ、宅建の資格だけは、消費者金融で働いている時、店長になるには宅建の資格が必要とされており(何故店長に必須の資格か今も不明です)、店長を目指す上司、先輩方が休みの日に勉強されていると聞いていたので、絶対取ろう!と思ってました。

さて、そもそも宅建試験とはどういうものか。

宅建試験(宅地建物取引士資格試験)は、宅地建物取引士(宅建士)になるために受験する試験であり、不動産取引に携わる宅建士としてふさわしい素養を兼ね備えているかを試す試験とされています。

試験はすべて「4肢択一式」問題で、「記述式」形式の問題は出題はなし。
問題数は50問で、試験時間は2時間。
科目と出題数はこんな感じ
科目    出題数
権利関係   14問
法令上の制限  8問
税その他    3問
宅建業法   20問
免除科目    5問

宅建試験は、何点取れば合格するといった絶対評価方式ではなく、相対評価方式が採用されており、おおむね7割前後の正答率が合格ライン。合格率15%程度になるように合格ラインが決められています。

出題数を見ると、「権利関係」「宅建業法」という2科目の出題数が多いことが分かります。
なので、「この2科目を何とかすれば……」と思ってしまいそうですが、実はそう単純な話でもないのが、宅建試験の対策が難しいところです。

さて、宅建の授業ですが、通っていた専門学校では1人の60歳過ぎくらいの講師が全ての科目を教えており、今思えば、ほんと丁寧に教えていただいていたと思うのですが、当時は授業中は騒がしく、漫画を読んでる人、寝てる人などは当たり前で、私はなんとかこの雰囲気に流されないようにしなければ、と思うものの、法律用語に馴染めないまま、勿論、授業もついていけないまま、時間が過ぎていきました。

このままでは、やばい!と思ったのが、夏頃、権利関係、宅建業法といった、上記、出題数が多い科目の科目テストがボロボロだったことです。

そこで、勉強の方法を下記のとおり変えてみました。

①分からない単語をテキストや辞書で調べる
この頃から、問題を見てあやふやな単語は家で丁寧にテキストや辞書などで調べることを繰り返すようにしました。
せっかく専門学校に通っているのだから、先生に聞けば、と思うのですが、そこはクラスの友人になんか真面目に勉強していると思われるのがどこか恥ずかしかったからだと思います。
問題文を読む時、時間がかかっても一つ一つ丁寧に、この問題は何を聞いているのかを理解してから解くようにしました。

② テキスト・過去問を選ぶ
自分に合ったテキストを選ぶ。
専門学校でもそれなりの量のテキストがあったのですが、正直分かりにくい、見にくいところがありました。
私が勉強していた当時でも、数多くのテキスト、過去問が出版されており、そのテキストごとに特徴があります。
いろいろ探した結果、「らくらく宅建塾」という本にたどり着きました。
今でこそ、基本問題や権利関係などいろんなシリーズが出されていますが、当時はそこまで分かれていなかったと思います。
この本を選んだのは、一つ一つ丁寧に書かれていること、イラストなども良く、何よりも「見やすい」というのが一番の理由です。
また、名前に「らくらく」とついており、ほんとにらくらくなのか?という浅はかな考えもありました。

③繰り返し間違える問題への対策
このテキストを何度も繰り返してやり込み、間違ったところは正解するまでは勿論、いつ間違えたか、その時、どこで間違えたか(選択肢をどれで回答し間違えたのか)を簡単に記録していきました。
これをやってると、本当に同じとこを同じように間違えていることに気付きます。
そのような問題を一問でも無くすために、その問題だけをコピーし、ノートに貼り付け、自分だけの問題集を作成して毎日解いていきました。

④模試を受験する(又は予想問題集を解く)
模試は通っていた専門学校で5回ほどあったと思います。私の場合、一度も合格点を取ることなく、不安が残る結果となりましたが、点数は僅かながらも右肩上がりに上がっていました。
(5回目の模試は31点)
模試を各3回ほど解き直すと、内容よりも答えを暗記してしまっていたので、大手の資格の専門学校が出してる予想問題を買い、交互に解くようにしていました。

模試が終わってからの約1か月弱の期間は、専門学校の授業が、今までの近大法学部の授業中心から宅建の授業の割合を増やしてくれており、宅建の勉強できる環境も考慮してくれてました。

さて、この期間の勉強方法ですが、得意分野を一つでも増やし、逆に苦手分野は潔く捨て、本試験でどの科目を得点源とするのか自分なりに分析しました。
ちなみに、私の得意分野は民法(権利関係)で、苦手分野は建蔽率(当時は完全に捨てました)。
分からなくても、マークシートの試験。4分の1の確率で合うだろうと思い、建蔽率の過去問の正解番号を4年ほど遡って調べると、3と4に集中してました。
これは、2分の1で取れるのでは、と本試験ではろくに問題文を読むことなく、回答しましたが、見事に外れ(正解は2だったと思います)ました。
結果としては見事に外れた問題もあったものの、過去問の出題傾向を分析できたのは良かったと思います。

本試験、民法(権利関係)の問題では結果として全問正解という快挙を成し遂げましたが、問題を解くのに予想以上に時間を費やし、後半は全ての選択肢を読んでる時間もなく、選択肢の3番が正解と思えば、それをマークシートに記載するという極めて危険な解き方をしていました。
なんとか時間内に50問解けたものの、マークシートの記載ミスを確かめる時間もないまま試験終了。
自己採点28点。終わった、、と思ってましたが、なんとその年の合格点が28点となり、ぎりぎり合格することができました。

1995年試験
受験者数 202,589人
合格者数 28,124人
合格率(倍率) 13.88%
合格点 28点

生まれて初めての資格取得。
本当に嬉しかったのを今でも覚えています。
底辺からの脱出、一歩目はこんな感じでスタートしました。

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