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簡単きものを寝間着に

自分で縫った簡単きもの

 この夏に縫った「簡単きもの」が、案外活躍しています。
 見た目は着物ですが、カット生地をつないで作っているので肩縫いがあります。おくみは作らないで、身頃の幅を広くしています。袖は生地が少ないので短くなっています。くりこしあげも共衿もありません。
 108✕150センチのカット生地2枚で紺色の1枚目、108✕100センチの生地3枚でベージュの2枚目を縫いました。とにかく生地が余らないように、つなぐ箇所が少ないように作りました。
 パッと見は着物ですが、なんちゃって着物です。丈も短くほぼ対丈。紺色のほうは本当に対丈になるように裾をまつり縫いしました。ベージュのほうはカット生地そのままのサイズで、対丈よりはほんの少し長めです。

気軽に着たり洗ったり

 そんな「簡単きもの」ですが、自分で作ったのだから愛着があります。今年の夏は暑くて、貫頭衣ワンピばかり着ていましたが、少し涼しくなってから簡単きものを着るようになりました。
 お風呂上がりにサッと着て、腰紐を締めて手ぬぐい帯を締める。なんちゃって着物だけに、きちんと着ようとしても難しい。なので最初からゆるっと着ていました。帯は思い切って腰骨のところで締めます。このゆるっとした着方がすごく簡単で、帯も骨盤を締める感じでカラダも楽。
 涼しくなったとはいえ残暑も厳しかった頃で、洗濯もしてみました。ネットに入れて標準コースで洗い、洋服のハンガーに干しました。他の洗濯物と一緒に洗っても、なんの問題もありません。着るのも洗うのも簡単! それでいてたたむのは、普通の着物のように本だたみでたためるのが不思議です。

簡単きものを着て寝る

 ゆるっと着られて洗濯機で普通に洗えるとなると、寝間着にしてもいいのではないか? と思えてきました。起きているときに着て楽なのだから、寝るときに着ても快適なのではないだろうか。さっそく試してみることにします。
 簡単きものを一枚で着て、腰紐と帯を締めました。帯は手作りの手ぬぐい帯にします。柔らかいほうが寝ていてゴロゴロしないかもと思いました。
 仰向けで寝ると、ちょうど腰のやや反っているところに帯の結び目がきます。結び目が大きいと違和感がありますが、なるべくペタンコに結んでおくと、ほどよく枕を当てているみたいな感じ。ただし、体調や帯の種類によっては結び目が気になる日もあります。そんなときは、結び目を横に回したり、帯を外してヒモだけにしています。
 温泉に行けば浴衣で寝たりもするし、簡単きものを寝間着にするのはまったく問題ありませんでした。朝起きたときに少し襟元がゆるんだりといった着崩れはあっても、温泉の浴衣のように、ガバっとはだけているなんてこともありません。これは温泉浴衣と違って腰紐を締めているおかげなのかも。
 

作ってよかった!

 寝間着にしたおかげで、簡単きものの出番が格段に増えました。2枚も作ったものの、いつ着たらいいかなと思っていたのです。お風呂上がりに着てそのまま寝たり、寝る直前に着替えたり、簡単きものでなく貫頭衣ワンピで寝ることもありますが、ワンピよりも寝やすいと感じることもあります。
 ゴロゴロ寝返りすると、ワンピは捻れてくることがあるのですが、きものは捻れない気がします。あとワンピよりも暖かいので、夏はワンピがいいかもしれません。
 何にしても、簡単きものは気軽に着られて、洗濯も遠慮なく洗濯機でできるので、寝間着には適していると思います。
 帯も洗える手ぬぐい帯を締めていることが多いですが、最近角帯を買ったので、それを締めて寝てみたりもします。角帯は硬いけどペタンコに結べるので案外ゴロゴロしません。そんな実験も含めて、簡単きものを楽しんでいます。

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