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オーガニックイースト

 できるだけ体に良い(と思われる)ものでパンを作りたい。
ということで、酵母にも目を置いてみた。過去に、ぶどう・すもも・梅・リンゴ・大根・小麦粉・ライ麦粉などを使って酵母を育てたこともあって、初めは自家製天然酵母を使ったパンを焼こう!と考えていました。
 しかし、そのままでも美味しく食べられる果物をわざわざ酵母に変換するのはどうなんだろう?という疑問や、小麦で酵母を起こす際に多くの小麦を捨てる(※1)ことになるという点で本当に良いものかという疑問を持ち始めました。
※1. 酵母を作る際にはスクリーニング(ふるい分け)という水と小麦をまとめたものの中で酵母として使用できる部分以外を捨てるという作業があります。

 そこで思い出したのが、初めて神戸にパン旅行へ行ったとき、味の深さに衝撃を受けた『ベッカライ・ビオブロート』松崎さんの著書「ベッカライ・ビオブロートのパン」です。
 そこに書いてあった有機イースト(ビオレアル)を試すことにしました。まず有機イーストとはなんぞやということですが、一般的に市販で売ってあるイーストというのは酵母の栄養源に糖蜜などを加え、窒素やリン酸などを添加し人工的に培養しているものです。中には乳化剤やV.Cなども使用している酵母があります。それに対し、松崎さんの本で書かれているビオレアルは有機穀物と天然水をベースに、有機麦芽の酵素を加えて培養されています。
(間違いがないように書いておきますが、僕は人工的に培養されているイーストや食べ物が悪いとは考えていません。人口が爆発的に増えてきた中で、こういった安定して食料を供給できるように試行錯誤してきた先人には尊敬の念を持っています。)

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 初めに書いておきますが有機イースト、いや、酵母というのを完全になめきっていました。試作を10回以上したのですが1回もまともに膨らんでくれません。今も試作中ですがおそらくこの子たちも膨らんではくれないでしょう。水量や温度、時間などを変化させながら試作していますがオープンまでにこの子たちになついてもらえるか心配です。。

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