ウクレレの準備

今朝みた夢のうちの一つ。

 曾祖母さんのなにかの祝いでウクレレを披露することになった。
 自慢じゃないがウクレレはほとんど初心者だ。ギターは多少弾けるがその知識はかえって邪魔になる。本番までもう間がない。あきらめて譜面にコードダイアグラムを書き入れることにした。そんなときに限って親戚のガキどもがむしゃぶりついてくる。準備はぜんぜんすすまない。従兄弟や又従兄弟の子供たちらしいがウクレレが珍しいらしい。
 ボールペンと譜面で作業しているときに一人の坊主に渡してみたらこれが見事にコードを鳴らした。驚いて顔を見たが覚えがない。はて誰だろう。又従兄弟あたりの子供だろうか。そういえば目元のあたりは婆さんに似てるような気もする。みたところは五、六歳。紺のコールテンの半ズボンに白いネルのシャツ。痩せてはいるが子供の手にしては指が長い。うちの家系に子供に音楽を仕込む酔狂な人物がいたとは驚きだ。いよいよ親の顔が見たくなった。
 などと考えているうちにガキは今俺が手に持っている譜面の曲を弾きはじめた。この曲は曾祖母を寿げという指示をうけた俺が一人で勝手に選んだものだ。選んだはいいがまったく練習しなかったために今困っているわけだが、その間も曲名は誰にも伝えていない。事前に練習できたはずはないのだ。にもかかわらずガキは達者に弾きこなす。
 本番はこのガキにやらせればいいじゃないかと思い立ったところで目が覚めた。


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