無ショッカー

夢見がち。

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最近の記事

サイコロFX

FX。上がるか下がるかの二択なのになぜこんなにはずすのか。 下手な考え休むに似たり。勝率が二分の一を大きく割り込むのは、欲で判断が鈍っているせいではないか。テクニカルとか言っても皮算用を正当化してるだけではないのか。 仮説は検証せねばならない。選択から個人の意志(欲)を切り離す実験をしてみよう。サイコロを振って、売り・買いを選択する。丁半博打といえばそれまでだが思惑がないとどういう結果になるかは楽しみ。 で賽の目の解釈はどうしようか。奇数なら上昇、偶数なら下降? それと

    • 啜る

      墓参りに行った郷里で、わるい虫に捕まり肺にダンボールのクズをつめこまれた。以来心肺機能が著しく落ちている。さまざまなことが不自由になった。坂道をのぼる。重いものを持つ。歌を歌う。なかには思わぬものも。もっとも驚いたのは「啜れ」なくなったことだ。 ラーメンなど麺類を勢いよく啜れないのは想像がついたし、実際試みて想像の範囲内だったのだが、困ったのはコーヒー紅茶の類い。熱い飲み物。まさかこれほど飲みにくくなるとは思わなかった。 ヤケドするほど熱い液体は、空気を合わせて吸い込むこ

      • ゲ謎

        心意気は買う。 昭和三十一年。片田舎。とある財閥の当主が亡くなる。不可解な遺言状に納得がいかず揉める親族。たたりを恐れる村人。謎の闖入者。がけ崩れで遮断される村。つぎつぎと殺されていく当主の娘たち。 60年代の生まれである。80年代はついこないだのような気がする。これが70年代になると、はっきりと「むかし」だと感じる。昨今「昭和」と言われたときに、昭和のどこだよ、とつい思ってしまう。昭和にもいくつかの時代がある。もちろんその区切りは人によって全く違うだろうが、簡単にひとま

        • 誰なんだひろこ

          https://youtu.be/eBtBEGjosHo?si=XQwOI7aCjTOMkVxt ギャップにばかり目がいくが、その見た目とよく調和するコンパクトなムーブ、控えめな所作がよい。 DJといえば飛んだりはねたり叫んだり、横行な動作で盛り上げようとする方をよく見かけるが、あれには向き不向きがあるだろう。空回りして上滑りしてるように見えることもある。その点ひろこはおくゆかしい。職人のようだ。くわえて達観した修行者の趣もある。 Twはこちらのようだ。”https://

          翻訳者の名簿

          夢の中では翻訳者の名簿のメンテナンスはわたしの仕事になっている。 昨日も亡くなった人、犯罪を犯した人、完全に需要がなくなった言語の方などを削除し、新規の方を何人か追記した。 そのうちの一人。「吉田」と書いて「ギザギザ」と読むらしい。さすがに世にも珍しいあの言語の使い手。出鱈目にもほどがある。弊機構の名刺はもれなくフリ仮名が入るのだが、これは印刷屋が拒絶するレベルの珍名だ。 この後の総務のにがり切った顔など想像してニヤニヤしていたら、備考欄にはなんと、仕事上は「ヨシダ」で通

          セルロイドのカウル

          愛車は軽トラよりひと回り小さい。前半分がセルロイドのカウル。真っ白で線一本書いてない。知り合いにはスケキヨみたいと言われたことがある。後半分は耕運機が引く荷台に似ている。木目。事故ったら盛大に燃えそう。前輪は一つなのでオート三輪に分類される。 俺は朝の通勤客がいっぱいの忙しい時間が落ち着いたので、ピットの脇でだらだらとツナギなんかを洗っていた。聞き間違いようのないビービーとうるさいエンジン音に目をあげると、愛車が国道に出ていくところだった。 誰が盗んでいったのか見当もつかない

          セルロイドのカウル

          Cというバンド

          当時はさ。いや昔話になっちゃうけど、当時はね、ハコによって色が決まってたの。大体これ系、とかじゃなくて、もうばっちりくっきり。革ジャンだってだけでいきなりトイレ連れこまれてぼっこぼことかね。演奏聴く間も無くよ。可愛そうよね。 で目黒のDっていうハコだったんだけど、そこは完全にパンク系でね。老舗って言われてた。でもよく考えたらパンクってそんな歴史ないじゃんね、あの頃。今思うとテキトーね。ボコられたロッカー君たちこそ気の毒よ。そこにCが出てたの。 Cは、ホントはパンクじゃなかった

          Cというバンド

          繋がり

          実際に会う機会もほとんどないしメールもネットも熱心ではありませんが、私は皆さんとずっと繋がっています。なぜなら私は常に皆さんのことを考えているからです。なかには2,3考え漏らしている方がいるかも知れませんがそれはまあそういうこともあります。 だから、廃止が決まったローカル線のように慌てて乗りに来る必要はありません。最後のロットを手に入れるために店頭で行列を作る必要もありません。普段心の中で誰かを思い描くことと、実際に会ったり、話をしたり、メッセージを交わすことの間にさほどの

          落下中

          足を踏み外したとわかったのは一年前。白い服を着たかしこそうなサルが教えてくれた。 何十年も歩いてきた瑪瑙のような暗い緑色の小径。生まれてからずっとあるいてきた道で、いままで何度も踏みはずしかけたがその度に踏みとどまってこれた。誰もがいつか落ちると教わってきたがどこかで信じていなかった。 落下はおそろしい勢いで、およそものが考えられない。出来ていると思っていた心構えは錯覚だった。よその誰かからの借り物だった。年寄りの入れ知恵だった。 以来落下をずっと続けてきた。なかなか終点につ

          しろがね

          石見弁と言ったってね。 一つ山超えるともうちょっと違うんだよ。 あそこはいくつ超えた先だろう。 だけぇわしらぁんとはだいぶちがうんで。 ポーラテレビ小説みたいな感じの筋。良い意味で。それを上等な文章で書いてある。これがどこかよその郷の話しだったらもっと堅いこと言ったかもしれないけど。 著者さんには感謝しかない。賞は僕らにとってはおまけ。 ユノツとかフクミツとかをフィクションで目にする日が来るとはおもわなかった。 ありがとう。

          レオン、ひさしぶり

          10年ぶりのレオン。あれ。なんか感じ変わった?  ビジュル系バンドのボーカルみたいになっちゃったね。 前は育ちの良さそうなアスリート風だったのに。 すげえむずかしい。弾当たらない。それどころかまっすぐ歩けない。視点移動が下手なんだな。だってそんな操作10年前にはなかったもの。 第一村人で全弾使って殺されちゃう。レオン。寂しいよレオン。 PCが古い。10年前に買ったんだからそりゃ古い。アーキテクチャはさらに古く十五年落ち。これじゃガナードに立ち向かえない。小娘も助けられない

          レオン、ひさしぶり

          マッサージしに来ただけ

          浴室で姉と二人でゴロゴロしていた。 ギョロ目のカバのような鼻の穴をしたもじゃもじゃ髪の男が全裸で入ってきた。もぞもぞと何かつぶやいている。 姉が踊りで追い返した。 「呼ばれたからマッサージに来ただけなのに」と言い残して帰っていった。 なんだよ。ちゃんと話せるんじゃないか。

          マッサージしに来ただけ

          初期型ランサー

           昨日見た夢。子供の頃うちにあった車。  クラッチを繋いだら勢いよく発車してしまった。足がブレーキペダルに届かない。アクセルペダルも当然踏んでないのだが、なぜか速度はどんどん増していく。ライトは暗く前方はほとんど見えない。ハンドルにしがみつき脚を伸ばしてなんとかブレーキに触れた。腰はシートから浮いている。ペダルの感触は堅いが効きは悪く速度はダラダラとしか下がらない。ああ事故はこうやって起きるのかと恐怖の中で納得した。しかし何にもぶつからず何も轢かずどうにか車は止まった。

          初期型ランサー

          泣き叫ぶ祖母

          3/19 祖母と喧嘩した。こちらも意固地になったので布団を引きずって行って二間ほど離れた仏間で眠ることにした。 襖の向こうから祖母の涙混じりの怒号が続いている。明治生まれの祖母は百歳で死んだはずだが、聞こえてくる声音は若く音も大きい。とすると私はまだ小学生にも上がっていない歳ということになる。私が幼かった頃の田舎家は電灯もまだ十分ではなくあちこちに暗闇がある。我ながら気丈なことだ。そういえば子供の頃の私はきかんきが強かったと父のいとこたちに言われたことがある。今では想像も

          泣き叫ぶ祖母

          キャスティング

           「これより宇宙戦艦ヤマト1945の制作記者発表を行います」  女性アナウンサーの声が響く。  艦長役は藤井フ○ヤだった。小汚く白髪が混じった、高度成長期の管理職みたいなカツラをつけさせられている。笑顔を浮かべている。仕方ないので笑ってるというふうに見えた。  「主人公の親友の島大介に綾○剛さん」のあたりで目が覚めたので、他のキャストはわからない。

          キャスティング

          巨大な牌

           朝の朝礼で、社長はじめ経営陣が勢揃い。社員の前に整列。わざとらしい作業着姿。 「みなさんには個別に会社と外注契約をむすんでいただきます」と社長。  横では普段はへらへらぐにゃぐにゃしている老齢の会長までが「気をつけ」と言われた中学生みたいに真っすぐ立っている。  私を含め社員たちはみな気合が入らない。ふてくされたように視線を外し斜めに立っている。そうはいっても社長は個人的にも友人であるので、 「適正価格だったら請けますよ」と冗談めかして場を和らげる作戦に出たのだが、瞬時に素