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初夏

もう7月。
すっかり夏なんですが初夏のイラストレーションです。

今年は梅雨になりそうでならない…。関東はそんな感じで雨が続くことも無く、降っても夜のうちだったり(場所によるかな…?)蒸し暑さもそれほどでもなく、夏でもクーラー無し生活を続けている私には
「あれ?もう夏だよね…」
みたいな感覚で、5,6月くらいな気持ちで過ごしています。

だから、というわけでもないんですが6月がピークの菖蒲園の風景を描きました。
版画家の小泉癸巳男(こいずみきしお1893~1945)が好きで、最初に知ったのはこの版画↓で、まさにこの色を意識しています。

昭和大東京百図絵 葛飾区・堀切の花菖蒲 技法 木版  制作年 昭和9年(1934)  

この色合いとあっさりした描き込みの少なさが好きで、今でもすぐ目に入るところにあります。

版画は摺りで色遣いを変えると全く印象が変わります。
↓同じ版木を使っているはずですが…これだったら私はスルーしていました。
でも、世の中人それぞれ。こちらの方が現代的、とか面白い、とかピンクが効いててイイネという方もいるでしょう。

それで、実は、下のこの↓イラストレーションも、上のピンクを使っていない方の版画の色味を意識して描いています。

奥の高木の色は小泉作より随分明るいですが、右手前の草むらなんてそっくりです。この時はまだ、版画を引きずっていたので、版画風になるように描いていました。
最近はでも、自分の描くものがくどくなりすぎているような気がしてきて、また小泉癸巳男のあっさりテイストな版画を眺めて矯正しているところです。
薄っすらしたのを描いているとコッテリしたのを描きたくなり、そうではなく、ずっといい塩梅のを描ければ良いのですが、モチーフに引きずられて自分でコントロールできないのが悲しいところ。。。

雰囲気はもうほぼほぼ色で決まると思うので、色を真似して、以前小さく描いた菖蒲園の絵を大きく爽やか~を心がけて描き直してみたのでした。

小泉癸巳男の画集が欲しいな~。

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