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兼六園から派生した都立公園の雪吊り

【スキ御礼】歳時記を旅する56〔雪吊〕中*雪吊の藁の元結天に結ふ

記事の中で、雪吊りの三つの種類(兼六園様式、北部様式、南部様式)について、言葉ではわかりづらいので、画像と動画でご紹介します。


■兼六園
兼六園の雪吊りの様式は「りんご吊り」といわれ、雪の重みで枝が折れることを防ぐ実用的な雪吊りです。

1)全景

(兼六園・唐崎の松)

2)頭飾り

荒縄を巻きつけ、飾りいぼ結びを左右と先端3箇所に施す。加賀藩大名行列の槍持ちの槍の毛鞘を模しているとのこと。

3)裾回り

荒縄(藁)で枝に直接結ぶ。


■都立公園・北部式

都立公園の雪吊りの様式で、北部式、南部式があります。それぞれ、東京都建設局の旧北部公園緑地事務所と旧南部公園緑地事務所が、兼六園の雪吊りから独自に派生させて創意工夫で作り上げたも のだそうです。
1)全景

(旧古河庭園)

2)頭飾り

「藁ボッチ」 藁や菰を束ねて上部を笠状に作った飾り

3)裾回し(ブチ)

かんざしと呼ばれる 竹の骨を傘の骨のように取り付け、先端のブチに割り竹を回し、吊り縄を結び付ける。

■都立公園・南部式

1)全景

(浜離宮恩賜庭園)

2)頭飾り

吊り縄の上端をそのまま使って編み込む。町火消しの纏に因んで「馬簾(バレン)」といわれる。

3)裾回し(ブチ)

北部式と同様に竹の骨組み(かんざし)を 取り付け、先端のブチに棕櫚縄をまわし、それに吊り縄を結ぶ。


*参考資料
六義園の動画に兼六園と都立公園の雪吊りの様式の違いが詳しく説明されています。

(岡田 耕)



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