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AI×漫画 「ブラックジャック完全新作」を経て、ChatGPTを使った漫画制作を実際にやってみる。

室長の岡田です。

先々週でしょうか。

界隈を騒然とさせる出来事が起こりました。


「少年チャンピオン」において、手塚治虫氏の「ブラックジャック」の新作読み切りが掲載。

そしてその内容(ストーリー、作画)はAIが担っているとのこと。

AIはここまできてしまったのかと思うような出来事ですね。。。。

(NHKのニュースでまとめてあったので転載)


なんと言っても、”漫画の神様”である手塚治虫氏の作品を

単なるリメイクとかではなく、AIを使って書いてしまおうなどという

言葉を選ばずに言えば『神への冒涜』なんではないか!?
とも思ってしまうわけです。

ただ、一方で、手塚治虫氏が漫画界に起こした影響を…

現代で起こすとなればきっと、これくらいに革新的なことになる、というなのかなあとも感じてしまいます。


ここでふと思いました。

『AIを使ったら、素人でもそれっぽい漫画を作れるのではないか?』


とても興味が湧いてきたので、実際に作ってみることにしました。

※決して、漫画家の仕事を貶めることが目的ではなく、興味として、AIを日常的に使っているものとして可能性を探ってみたいという好奇心によるものです。


今回のプロジェクトの進めかたはこんな感じです。

①ストーリー設定をAIに考えてもらう

②登場人物の画像を作成してもらう

③背景を作成してもらう


この後に、レイアウトとかを漫画っぽくする工程は自力でやります。

ではまず、

①ストーリー設定をAIに考えてもらう

から参りたいと思います。

私はMARVEL映画「アベンジャーズ」が好きなので、それっぽい画風の漫画を作成してみたいと考えていました。
主人公は、影響を受けすぎな気もしますが「ジェットボーイ」
ロサンゼルス五輪の開会式のようなキャラクターをイメージしています。

そんなイメージを持ちつつ、それらをもっと細かい情報を足していきます。

名前:
・ジェットボーイ

年齢:
・17〜18歳、男性

装備:
・ジェットエンジンを背中に背負って飛び回ることができる
・ゴーグルを装着している

性格:
・正義感が強く、向こう見ずな性格のため、度々トラブルに巻き込まれる。

職業:
・フリーの新聞記者


こんな感じでしょうか。誰もが一度はイメージしたことのある主人公タイプですね。


ストーリーについてですが、これもベタベタな感じでいきましょう。
今回は1話の2ページだけを作成するので、あんまり拘らず…

・新連載「ジェットボーイ」の第一話
・NYの街を颯爽と飛び回るジェットボーイ
・相棒のサムから緊急通信が入る

こんなところでしょうか?

とりあえずこんな感じで、ChatGPTにいれて、絵コンテを作成していただきましょう。今回は3案作成してもらいました。


案①  生成AIは文字がまだ弱いですが、イメージにピッタリです。
案②  枠を超えてきて、いろんな構図がありますね。臨場感
案③   横で提案してきました。これも枠からはみ出てきて、いい感じです。
日本の漫画に近いテイストになりました。てかもうこれが完成で良いのでは?笑



もうこの時点でかなりいい仕上がりですよね。
キャラビジュアルの統一が難しいところですが、そこは今後改善されていくし、もっと時間をかければできるような気がしました。


次にセリフパートです。
画像生成においてChatGPTは文字にまだ弱いため、セパレートして作成します。
上記の設定をもとに、2案を作成してもらいました。

シンプルながら、なんとなく雰囲気が伝わってきますね。

もう少し文章量多くしても良いかと思ったので、お願いをしてみました。

なんとなく、キャラ付けされてきました。ワイルド系男子ですね。

今回は、第2案を採用したいと思います。


②登場人物の画像を作成してもらう


絵コンテの方でも相当クオリティの高いものができてしまいましたが、もう少し画風を劇画風にしたかったので、ひとまずストーリー設定に
「劇画調」を追加してみました。

そこでできてきたのがこちらの画像です。
(実際に生成されたものは背景透明ではないので、こちらで加工を施しています。)

案①  結構イメージ通り!ゴーグルを二つつけているあたりめちゃくちゃCoolですね
案② もう少し優しい印象の主人公


絵コンテの時よりも、ディテールが凝っている印象になりましたね。


劇画調を足すだけでかなり品質が上がった気がします。機械の部分なんかはものすごく書き込まれていますし、これを人間が描こうと思ったら一体何時間かかってしまうのか???というレベルです。


今回は2ポーズとしましたが、メインとなる画像を読み込ませて、それのポーズ変更をお願いしたら、かなりのバリエーションが作成できるのでかなりそれっぽいことができるようになりますね!


③背景を作成してもらう


これが、1番AIによって代替できる可能性を感じたところです。


漫画によっては、背景の一般性がない(ファンタジーワールドだからAIが学習していない…)ものもあり、それらの再現はかなり厳しいかもですが、
例えば、今回のように、「ニューヨークの街並み」のように、膨大なデータが期待できそうなものはかなり高い精度で生成することが可能です。

案① なんか車線が偏っている気がしますが、中心点から放射状にしっかりとできています。
案② 違った構図でも出力できます。なんかおかしなビルもありますが…


これを人間が描こうと思ったら一体何時間かかってしまうのか???というレベルです(2回目)


これらがものの数十秒で生成されてしまうのだからとんでもないことです。


それでは、①〜③を踏まえた上で、実際に漫画っぽくしてみましょう。





おお!
なんかそれっぽくなりました!
MARVELのスパイダーマンみたいに、サイドキックが活躍しそうな雰囲気も見せています。

なにより、風景がしっかりしているので、設定に説得力が一気に出ます!

一方で、セリフの吹き出しとかの位置については非常に難儀なところ…
もうすこし頑張ってみてもよかったのですが、今回はPPTで作成をしました

ただ、あんまり面白い漫画のオープニングには見えないですね笑



正直な感想としては…


できそうな可能性はありつつも、プロの漫画家には遠く及ばない…

かなと感じました。


セリフのフォントや、吹き出しの形、全体のバランス。
そして何よりもセリフの言い回し等の感性による部分については、
やはりまだまだ人間に分があるのかなと感じました。



まだまだ、使いこなせていない私ではありますが、

”ブラックジャックの変”を通して、漫画の作成にトライしてみました。



試すこと自体はものすごく楽しいので、ぜひ皆さんもトライしてみてはいかがでしょうか?



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