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ARバトル「HoloBreak」が体育の授業になるまでと、これからの話

こんにちは、Graffity CEOの森本です。

プレスリリースを先ほど出しましたが、筑波大学附属高等学校の選択体育科目に、私たちの開発したARシューティングバトル「ペチャバト(のちにHoloBreak)」を導入いただきました!

早速NHKさん、テレビ東京さんをはじめとしたメディアさまにも取り上げていただきました。

今回は、体育授業の導入に至った経緯と、今後の展開についてお話ししたいと思います。

ARバトル「HoloBreak」体育授業導入のきっかけ

筑波大学附属高等学校(以下、筑附と言わせてください)の生徒であるIくんから、半年ほど前に「ARバトルで授業をやりたいんですけど…」と連絡をもらったのがきっかけです。彼は、私たちが開発したARシューティングバトル「ペチャバト」をよく使ってくれていて、「ペチャバト甲子園」というイベントを開催したときにも、上位に食い込んできたユーザーでした。その時に私たちと連絡先を交換したのですが、当時はまさか「ARバトルを体育の授業にしたいから、知恵を貸してください!」と相談がくるなんて、考えてもいませんでした(笑)。

筑附では、選択体育科目の授業内容を生徒が考えて提案するという方針があるそうです。毎年、マイナースポーツを中心とした競技を先生に提案し、学校の教育方針と合致すれば採用されています。Graffityとしても、Iくんに「10時間分の授業内容を企画書に盛り込まなければいけない」と言われたら、協力しないわけにはいきません。「C向けのプロダクトを作っているって、こういうことなんだな」と嬉しく思い、生徒の自主性を第一に、最低限サポートさせていただきました。
実は、IくんがよくプレイしてくれていたARシューティングバトル「ペチャバト」ではチーム戦ができなかったのですが、開発途中の「HoloBreak」は体育科目に必要な「チームワークを向上させる要素」であるチームプレイができ、戦略性も高かったので、途中からは「HoloBreak」を体育の授業に使っていただけるよう提案もしました。

最終的に、「体を動かし、チームワークが必要なこと」と、アクティブ・ラーニングの一環でもある「思考力・判断力の育成に繋がる」という点が先生に評価された結果、採択となりました。

実際に体育の授業を見た感想

Iくんを含めた「HoloBreak」の実行委員を中心に、カリキュラム設計をしてもらい、10月からいよいよ「HoloBreak」の授業が始まりました。授業の様子は、こちらがわかりやすいかと思います。

今回の授業全体を通して、以下の学びがありました。

・ARバトルは声をかけあうチームスポーツであること
「おとりになるから!」といった連携プレーが求められることで、コミュニケーションの量が増えた

・バトルの戦略性を高めると、運動量も増加すること
単に相手を狙うだけでなく、「敵のタワーも崩す」という戦略性を追加したことで、動く範囲・頻度が増え、運動量の増加につながった(=運動量をシステム側で調整できる)

・ゲームという入口で、運動が苦手な生徒も参加しやすかったこと
出席率が後半につれて増加し、最後の2回は全員出席。運動が苦手と言っていた生徒が楽しく走り回っていた

・ 運動だけでなく、AR技術自体への親近感も与えられたこと
どうすればより座標が安定するか、といった技術のしくみも学んでいた

一方で、待機中の生徒が観戦しづらいなど、ARバトル特有の問題も浮かび上がりました。これらは今後ARバトルを普及させるにあたって、解決すべき課題だと思っています。

そもそもなぜ「ARバトル」にこだわったのか

以下の記事にも書きましたが、創業時から一貫していることは「AR技術を通して、新しい人と人との繋がり方を提供したい」という思いです。

約1年半でARアプリを3個リリースし仮説検証を重ねた結果、AR技術を利用したスマホアプリでコミュニケーションを促すには「ゲーム性がないと難しい」ということがわかりました。ゲーム性が高いAR体験ってなんだろう?と仲間と考え、「ARバトル」の開発にたどり着きました。

ゲーム性を加えた初のARアプリである「ペチャバト」を昨年12月にリリースしたところ、1週間で1万ダウンロードを突破したことから、我々のARバトル開発という方向性は正しいと確信しました。「ペチャバト」は多くの学生から反響をいただき、現在はユーザーインタビューを重ねながら新タイトルである「HoloBreak」を開発しています。

「HoloBreak」は今年の9月7日・8日の連休に、アソビルという商業施設で先行体験会も実施しました。体験会後のアンケートでは、10点満点中平均9点の満足度をお客さまに感じていただいたことがわかっています。(ちなみに、バトルをするスペースを貸してくださるパートナーさまも絶賛募集中です!)

今後の展開について

Graffityは、ARシューティングバトル「HoloBreak」を来年夏に正式リリースし、その後海外へのリリースも視野に入れています。

引き続き教育機関での採択や、テーマパークへの導入も進めています。私たちは、みんなが日常的に、どこでもARバトルを楽しめるような環境を提供したいと考えています。

絶賛採用中です!

Graffityは「ARで、リアルを遊べ。」をミッションに、「ARバトルを通して、新しい人と人と繋がり方」を提供していきたい仲間を募集してます。

少しでも興味がある方は、Wantedly、またはTwitterより気軽にご連絡ください。まずはお茶からでも、いかがでしょうか。


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