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働くことのパーパス

ビジネスの文脈で、「パーパス」という言葉が語られるようになりました。利益より意義がますます重視される中、「どんな社会を生み出したいか」というスタンスを記述した企業の存在意義のようなものです。僕も一労働者として、自分が働くことのパーパスを言葉にしたいと思っていたのですが、THE COACHのクラスの中で気づきがあり、こちらのnoteにまとめてみようと思いました。少し長くなりますが、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

なぜ働くのか

僕はコーチングや言語教育の仕事が好きです。人が成長するのを見るのが好きで、人が自分の可能性を発現し、目に火が灯る瞬間に心踊ります。仕事を通して好きなことに触れられるのは、とても幸せなことだと思います。

でも、なぜ人の成長に心が動くのでしょうか?
自分が好きなことは説明できても、それを仕事にする情熱の正体、「なぜ」については、うまく言葉にできていませんでした。

何が僕を突き動かすんだろう。
何が僕をコーチングに向かわせるんだろう。
なぜ、僕は働くのだろう。

僕は、「なぜ」への答えを探していました。
自分が突き動かすエネルギーを言葉にして手にとってみたかったし、また道がわからなくなった時に、そのエネルギーを源として、また歩き出せるようになりたいと思っていました。ぼくは、小さくても、北極星の光のように確かなものを、自分の働くことの「パーパス」を、見つけようとしていました。

イメージ:北極星の光

THE COACHビジョン探求ワーク

そんなタイミングで、THE COACH応用Aのクラスで「ビジョン探求ワーク」を実施しました。

ビジョンとは、THE COACHによると以下のようなものだそうです。

自分の人生を歩んでいく上で、大切にしたい想いや指針。
願いとつながったビジョンは、無理のない自然なエネルギーを生みだし、人生をよりよく生きる指針になる。

THE COACH スライドより要約

ワークでは抽象的な質問に心のままに答えていくのですが、詳細は他に譲るとして、このワークがとても響いて、無意識に集めていた材料がつながってひとつの形になった気がしました。以前マイコーチともビジョン探求をしましたが、その時からずっとかけらを集め続けていたのかもしれません。今回、そのかけらたちがつながった感覚があり、一気に言葉が溢れてきました。

働くことのパーパス

THE COACHでのビジョン探求が終わり、興奮冷めやらぬうちにまとめた言葉たちからつむいだビジョン構文から、現在の僕のパーパスと呼べるものを以下に宣言しておきたいと思います。

私は、心と繋がる種をまき、信頼、安心と善の土壌を作ります。

イメージ:種をまく人

また変わる可能性もあるけど、今の熱量、心にあるイメージに戻れるよう、持ち運べるサイズにまとめてあります。以下、このnoteは自分の覚書と、今の気持ちの表明ということでこのフレーズについて、以下のポイントで整理して書いてみたいと思います。

・揺るぎない相互信頼と安心感
・個人の幸福と社会の幸福の一致
・願いや可能性とつながる力の種を蒔く

揺るぎない相互信頼と安心感

自分との関係に一滴の嘘もなく、裏も表もない人間は、周囲に対しても同じように屈託無く関係を築けると思います。個人が自分の内面と深くつながることで、お互いに嘘や秘密のない関係と、安心できる人間関係が生まれると思っています。自分とも相手とも、揺るぎない信頼と安心感を前提として関係が作れる社会を願っているし、人間の愛と善性を発揮すれば、絶対に実現できると思っています。

個人の幸福と社会の幸福の一致

「感情のコントロール」という言葉が、日本語では怒りや悲しみを我慢することと同じ意味で使われることが多い気がしています。個人の願いや感情が、社会にとって不必要で我慢して抑圧すべきものだと思われているとしたら、とても悲しいことです。

それって本当に社会があるべき姿なのでしょうか。今の社会には、社会のために個人が願いや感情を抑圧している状況があるように思えてなりません。個人が願いや感情を抑圧せず、自分の幸福を追求することが、社会全体の幸福につながっていく。自分の願いに沿って行動することが、社会全体の幸福を作っていく。そんなことが前提になったらいいなと思います。

願いや可能性とつながる力の種を蒔く

揺るぎない信頼と安心、個人の幸福と社会の幸福の一致を基盤にした人間関係を作っていくためには、一人一人が自分自身の願いや可能性と深くつながる力を持ち、自己愛と他者への愛を発揮しあえる関係を築く必要があると思います。

私は、その種を蒔く存在になりたいです。相互信頼と幸福追求を前提とした社会の種を、目の前の人と育んでいきたい。そのために、個人と向き合っていきたいです。

今はやっぱりコーチングが一番興味あるし、このパーパスに向き合うには一番ふさわしいと思っています。コーチングに取り組む時間を増やすために、しっかり収入源にしていきたい。そして、働くことを通して、ここでまとめたパーパスを実現していきたいです。

おわりに

僕は目の前の人たちと心に繋がる種をまくところで、人間と向き合っていたいんだなと思いました。そのためにコーチングにたっぷり時間を使いたいんだなと。社会なんていう大きなものを含んで大言壮語なのですが、身の丈に合わないくらいが、長いあいだ運んでいくビジョンとしては、いいかな… それに、働くことのパーパスだから、社会に結びつかないとね…。

今後、子育て、転職、自分のサービス開始などのタイミングがくると思うんだけど、今日ここにまとめた内容が、迷った時に戻ってこれる栞みたいになったらいいなと思います。
それにしても、自分は人間の可能性を信じているんだな~と、読み返してみて改めて思いました。

最後に、ちょっと先人の引用をして終わりたいと思います。明治から終戦直前を生き、日本語による哲学を作り出した西田幾多郎の言葉です。

我々の精神が種々の能力を発展し円満なる発達を遂げるのが最上の善である

西田幾多郎『善の研究』

西田は、個人の持つ可能性を満遍なく発揮し、真の自己を発揮した時、人はいのちの要求に従って、他者のいのちをどこまでも尊ぶことができると言っています。これが西田にとっての善という概念の一部なのですが、コーチングでいうと「リソースフル」につながるし、これを愛と呼ぶこともできるし、なんか、ぼくが考えていることを見事に言い当てている気がして、ここに載せておきます。西田のいう「人間の中に眠っている善」が発揮され、他者のいのちを尊ぶ社会を、ぼくは夢見ているのだなと思いました。

というわけで、最後まで読んでくださりありがとうございます。少しでもみなさんと気持ちが共有できていたら嬉しいです。
年明けからは、さらに自分らしくのびのび働けそうな予感がしています。家族との時間をますます充実させながら、サービス作ったり仕事のバランス整えたり、動いていきたい。今回出会ったパーパスを胸に、景色を楽しみながら進んでいきたいです。

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