ICF認定資格試験サンプル問題7 - SolutionsAcademy動画解説
こんにちは。ライフコーチのタクです。
ゴールデンウィークが始まりましたね!みなさんいかがお過ごしでしょうか?
私は昨日ブルーロックというアニメの映画を見に行ってきました。サッカーのアニメで高校生の選手たちが自分の才能に気づきながら成長していく物語でアニメシリーズの別角度から描いた映画が公開されているのを見てきました。作中では謎多き人物として描かれる絵心甚八というキャラクターがいるのですが、意地悪そうに見えてすごく選手たちの可能性を信じているし、ところどころ口にするセリフが名言が多くて、なんか不思議と憎めないキャラなんですよね..。映画の中では、才能の覚醒について、こんなセリフがありました。
失敗を重ねて、それでも立ち向かうときにパズルが噛み合う。自分のために覚えておきたいセリフだし、こんなふうに人を信じ続けられる人でありたいなあと思いました。
さて、ちょっと前振りが長くなりましたが、SolutionsAcademyの動画によるICF認定資格試験対策、7個目です。
あくまで英語で発信されている内容をそのまま日本語で読めるようにしていくというコンセプトで、わかりやすさのための最低限の手直しだけをして、公平に、透明に、お届けしていきます。
題材にするのは、MCC, PCCコーチからなり、 2018年より累計1000人以上のICF資格申請のサポートを行ってきた実績のあるSolutionsAcademyという団体による動画です。こちらの動画シリーズです。
試験やサンプル問題について詳しくは、1回目の記事をご覧ください。
それでは、早速いってみましょう。
サンプル問題Q7
サンプル問題の7問目について、動画の内容をもとに考え方、解き方を解説していきます。
ICFのサンプル問題8個ありますが、動画では、それぞれがコンピテンシーの8項目にそれぞれ対応していると述べています。というわけで、以下にサンプル問題の拙訳と、7つ目のコンピテンシーを提示します。
サンプル問題7
コンピテンシー7
今回は「経験豊富なマラソンランナーであるクライアント」へのコーチングのシナリオです。7-1「何が最も有益であるかを決める際には、クライアントの体験を考慮している」にあるように、クライアントのこれまでの経験を考慮するというのが重要になりそうです。早速選択肢を見ていきましょう。
解き方と解答
いつものように、選択肢の中から、良さそうな選択肢と悪そうな選択肢を二つずつに分け、その上で最善と最悪を決めていく解き方で取り組んでみてください。
この先を読むと解答がわかるので、まずは自分で解いてみたい場合は、以下を読み進める前に、ご自身で最善の選択肢、最悪の選択肢を選んでみてください。
ここからは解答の解説です。それぞれの選択肢と、最善・最悪の行動について、動画の解説を見てみましょう。
1番は、7-5「今この瞬間に体験しているもっと多くのことについて話してもらえるように、クライアントをいざなっている」に当てはまっており、一つの選択肢になりえます。
2番は、とても優しい声掛けではありますが、質問ではありませんし、気づきを促す働きかけにも思えません。クライアントが持つべき気づきをコーチが伝えていることになるので、コーチングのパートナーシップがありませんし、コーチとしての関わりを超えてしまっています。お馴染みのPACTに当てはまりません。以上から、こちらが最悪の選択肢です。
3番はコンピテンシーの多くの要素が入っています。クライアントの体験を考慮し(7-1)、物の捉え方の枠組みを変え(7-10)、行動、思考、感情のパターンに影響する要因の特定を助けて(7-8)、どのように前進できるか、あるいは何を望み何が可能かについて、自分からアイデアを生み出せるようクライアントをいざなっています(7-9)。こちらが最善の選択肢になります。
4番は、クライアントの経験をすべて無視する関わり方になってしまっています。
みなさんは正解できましたか?腑に落ちない部分などは、ぜひ周りのコーチ仲間と話し合ってみてください。
というわけで、今回のnoteでは、サンプル問題7についてSolutionsAcademyの動画の内容をまとめました。
おわりに
ここからはまとめてみた感想や個人的な考えを述べていきます。
この問題、私は初めて解いた時、4番が最悪かなと考えて間違えてしまいました。2と4が悪い方の選択肢だというところまでは絞れたのですが、2は優しい声掛けだから、最悪ではないのかと思いました。しかし、一見優しくサポーティブな声掛けに見えても、このようなアプローチはクライアントのスペースを奪い、コーチが望ましいと考える結果への誘導/押し付けになってしまうということですね。
以前ICFコア・コンピテンシーの動画をみていたとき、「コーチはhelpfulではなく、usefulであるべきだ」という言葉に出会いました。これは、クライアントにとって役にたつことはクライアントが決めることなので、コーチは「何が望ましいのか」をクライアントに押し付けてはいけないという内容につながるのですが、今回の2番のように一見優しく親切な声掛けも、それはコーチ側の望ましさを押し付けるだけで、ただのおせっかいになってしまうのかもしれませんね。usefulなコーチであるためには、クライアントのためを思えばこそ、2番のように方向を決めてしまう関わりはしない方が、クライアント中心の関わり方になるわけですね。
そう考えると、4番はセッションの方向性をコーチが決めているのが悪い行動ですが、まだそこから先のスペースがクライアントの気づきに委ねられている点で、2番よりはマシであるということができそうです。
ここまで読んでくださりありがとうございます!
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今回登場したコア・コンピテンシーの解説noteはこちら:
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