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働く妊婦さんへ:新型コロナウイルスに関して、母体健康管理指導事項連絡カードで、休業や在宅勤務の希望を伝えることができるようになります。

社会保険労務士のこうぶちです。

新型コロナウイルスの感染拡大により、不安を抱えながら働いておられる妊婦さんも少なからずいらっしゃるのではないかと思います。私の周囲でも、有給休暇を消化して早めに産休に入られたり、また退職しようか悩んでいるというような声も聞かれます。

本来であれば、産前42日(出産予定日の6週間前)からが産前休業となるため、それまで頑張って働くか、退職するかと悩んでおられる方も多いと思います。

こうした声を受けて、5月1日に厚生労働省がプレスリリースを行いました。それは、今も使われている「母体健康管理指導事項連絡カード」を使って、会社に対して

・仕事内容の変更
・在宅勤務への切り替え
・休業

などの指導事項を伝えることができるようになる、というものです(現時点では令和2年5月7日に適用、令和3年1月31日までの限定措置の予定)。

会社側は、指示を受けた場合は適切な措置を講じる義務があります。具体的な内容は、会社と従業員が話し合って決めることになるため、どのような休職制度・休暇制度が適用されることになるかは勤務先ごとに異なりますが、それでも、コロナウイルスへの感染を避けるために「退職以外の選択肢がある」ようになったことは知っておいて損はない、と思います。

「母体健康管理指導事項連絡カード」の実物イメージは以下のリンク先から確認できます。恐らく母子手帳にも、同じ内容が記載されたページがあるはずです。

https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/common/pdf/bosei_kenkoukanri.pdf

また、会社側は従業員から「母体健康管理指導事項連絡カード」を示された場合に、適切な措置を講じず、是正措置にも応じない場合は、企業名公表の対象となります。そのため、従業員から申し出があった時に、今ある制度でどのように対応するか、対応する制度がない場合にはどうするべきか、を考えておく必要があると思います。

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