父とLINEする

父が今更マインクラフトにハマった。

たまたまうちにあったSwitchLight。私も旦那も据え置きのSwitchがあるから誰も使わなかったSwitchLight。
昔っからのゲーマーだった父は、Switchを買うことはしなかった。欲しいゲームが無いから、と。
ただ今回どうやら欲しいゲームが出たようだ。「Switch持ってないよ〜」と嘆いていた。だからSwitchLightを渡してあげた。誰も使ってないからいいよ。と。
ただ欲しいゲームの発売はまだ先のようだったので、うちに余っていたマインクラフトを貸してあげた。少しでも時間が潰せればと思って。
そしたら、思いのほかハマったようだった。普段ほとんどLINEなんてこなくて、必要最低限のことしか会話しないLINEだったのに父の方からLINEがきた。

「お肉を焼きたいんだけど石炭が無い」

と、LINEがきた。
続けてこうくる。

「鉄鉱石からインゴットを作るのも石炭が必要？」

と。

さらに時間を置いてこうくる。

「ドアの前に感圧板ていうのを置いたの。そしたら自動ドアみたいになるじゃん。でもさ、家の外に感圧板を置いたらクリーチャーが乗ってもドアが開くでしょ？あいつら入ってきちゃう？」

お父さん、可愛いかよ。
このご時世で、まだその段階をやってる人なかなか居ないからすっごい新鮮だった。
もう本当に初期の初期。まだお父さんは肉を焼けていないのだ。
畑を作るためにバケツを作りたいのにインゴットが必要だけど石炭が無いからインゴットが作れなくてバケツが作れないから畑が作れない。

わかる。わかるよお父さん。
最初は誰しもつまづくよね。

可愛い……と思いながらも、少し嬉しくもあった。
滅多に父親とLINEなんてしなくて、連絡するにも「何話そう……」と思っていたくらいなのに。まさかこんなにあっさり会話することが出来るとは。
ありがとう、マインクラフト。

今日も父からLINEがきた。

「マイクラの攻略本ある？」

持ってない〜

「おけ、Amazonで探すわ」

攻略本、買うんだ。攻略サイトじゃないんだ。