言うべき答えを間違える私
「明日、島田さんを誘って学校へ来てくれないかな」
二年生の二学期が始まって間もなく、担任の石橋先生は下校前の私を呼び止めてそう言った。
「島田さん、最近よく休んでるでしょ。病気ってわけじゃないんだけど、朝起きれないらしいの」
先生は、ちょっと困った顔で事情を説明する。
島田さんは一学期の途中に転校してきた。クラスに仲のいい友達はまだいないらしく、休み時間には一人でぼんやり窓の外を眺めている。
「お家の人には、八時に行くって電話しとくからね」
石橋先生はそう言い残し、教室をあと