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2020年11月22日の乾杯

2020年11月22日のおじさんとおねえさん、都内でも日によっては1日の新型コロナ感染者数が500人を超えて、新たなコロナ禍の波を肌で感じつつ、今回もSkype越しに雑談に興じ、演劇の今を語り合います。

*** *** ***

演劇のおじさんと
👩おねえさんです。よろしくお願いします。
👨こんばんは。
👩こんばんは。
👨今日なにを話すかということは、前回のように具体的にはきまっていないんですけども。
👩はい。
👨ただ、コロナがかなりひどくなりましたね。
👩そうですね、これは「演劇のおじさんとおねえさん」を始めるにあたって、結構大きかったじゃないですか。
👨はいはい。
👩なので、触れざるをえないなぁという感じがしています。これからというか、もうだいぶ増えてますからね。
👨まさかの東京1日で500人感染とかなってくると、またちょっと雰囲気が変わってくるというか。
👩はい。で、怖いのが、あれですよ。今までと違ってというか、コロナが起こったころと違って一回緩んでしまっているから、大丈夫だろうみたいな意識が多分どこかにあって、多くの人の中に。
👨ああ、そうですね。
👩言っても、そこまでは自分たちに関係ないというか。他人事感がちょっと出てしまっているからこそ怖いなというのが私の感覚ですね。
👨まあ・・、たとえば劇場なんかにしても、経験則的に今まで、ほら新宿で一度大変なことがありましたけれど、それ以降ないんですよね。聞かないんですよ。で、まあ確かにどの劇場でも、毎回毎回きっちりルーティンというか、体温を測ってアルコール消毒をして、観客ごとに座席の位置も控えてみたいなことをやっていて、で、それで事故が今のところ起こっていないので、なんか慣れちゃっているような感じもするんですよね。
👩そうですね。
👨律義にちゃんともれなくやってくれているから、その分安心なんだけれど。
👩だけどっておもうんですよ。凄く。しかもね、一回少し落ち着いたから、もういろいろ動き始めてるでしょ。みんな。
👨そうね。
👩それこそ舞台でいえば【先の劇場の予約】も【人】も【企画】も動いているんですよ。けっこう怖いですよね、世の中的にね。そのなんだろう、コロナが怖い。その、もう一度自宅にこもる必要があるのではないか、増えてきているときに外に出るのは危険なのではないか、まだ治療法だってないんだから。
👨まあ、そうですね。ワクチンも少なくともあと半年ぐらいはかかりそうだしね。
👩うん。とするとって、思う。私と、演劇に関わるものとしての私がせめぎあってはいますよね。ああ、またかとも思う。けど、それは人の命には代えられないと思うから、うーんって。
👨えーと、今月何本なのかな、観た舞台は。いち、にい・・・、十数本見たのですけれどね、実は今月はもう28日くらいまで観劇予定がなくて、だから、いつも月間30本くらい観ていた人なんで、最盛期というかコロナの前までに比べると半分を少し切るくらいの数字なんですけれど。でも、7月とか8月のころっていうのはもうとにかくできるだけでめっけものみたいな感じで、みんな恐々としてやっていたんだけれど、今月になるとそのころからの経験が生きているというか、こう作れば多分普通に自由に演劇をできるんだなっていうことがなんかわかってきた感じがするのね。だからマスクとか距離とかっていうをちゃんと最初の構想や美術設計のときから、諸々端から取り入れて作ったりとか。今日観てたやつにしたって、観客とで2mっていう距離は大原則でとるわけですよ。で、みんなが集まるシーンでは時に密室なんだけれど、ちゃんとそこにアクリル板みたいなものを使って物語的に密室であるとかオープンであることのありようなどもお話の構図に組み上げて出し入れするとかね、そういう表現のいろんな工夫のなかで制限が逆に利用されたりとか、そうでなくてもここまでだったら安全だということがわかったらそれを踏み越えないようにはやっているとか、なんかそういう感じにはなってきている気がするのね。だから、今月は無理や制約を感じずに、時には今の制約をバネにして面白いものが多かったです。
👩いやぁ、なるほど。本当に本当に、私はまだたくさんどころかほとんど観れてはいないですけれど、劇場にいくというか外に出るということ自体があんまり多くはないので、正直。だけどやっぱり家で観ていても、宣伝とかいろいろ頂いたりとか、あといろんな舞台のフライヤーだったりとか宣伝のもの、ツイッターだったりとか観ていても凄く心を惹かれるものがどんどん出てきていて、それはね、とても観にいきたいんだけれどっ、とても観にいきたいんだけれどっ…ねぇ。なかなか…ねぇ。
👨まあたとえば会場にしたって抵抗のある劇場とそうでもない劇場ってあるよね。
👩そうですねぇ…。
👨あの、公共施設的なところは割合と安心して観にいくんですけれど、地下の劇場ってなんか根本的な恐怖があるよね。
👩ありますね。あります。地下は抵抗あります、やっぱり。
👨まあ、花まる学習会王子小劇場も地下っていえば地下なんだけれど、
👩でも王子はさ、私が立ったことがある劇場さんなので思うのですけれど、あそこはゆうても風を通すことができるし、対策しているのもよく見るじゃないですか。地下だからこそっていうのを。
👨あそこね、毎回行くとオレンジ色の大きなチューブがどんとあるのが目にはいるわけよ。
👩あそこまでやっていると換気ができてるなぁおもうじゃない。
👨そう、だから不安はないんだけれど、いうても地下じゃない。劇場スタッフは、大変だなぁといつも思う。
👩そうだねぇ。しかもけっこう深い地下ですからね、あそこ。
👨あと、思いつく地下の劇場ってたくさんあって、やっぱりみんな努力をしているんだろうなぁと。
👩そうなんだよなぁ。でも、慣れちゃっているのはやっぱり怖い。毎日500人強増えているんですよ。500人台も後半だったりしますよ。
👨だから東京ドームへ野球を観に行ったときに、満員だと5万人くらい入るから、確率的には2.5人からさ3人は必ずかかるわけですよ。
👩怖いですよ。近くなっている、友人の友人とかは罹っているし。
👨ああ、お罹りになられました?
👩うん、なんか罹っていると聞きました。直接存じ上げない方ですし、その、私の友人も会ってなかったみたいなのであれですけれど、一応連絡は来たらしく。言うてもあれじゃないですか、どこまでかっていうふうになるでしょ。会ってはいないけど共通の友人であった人がもしかしたらとか、言い始めるときりがないから。
👨うちの会社でもお客さんのところで出たっていう話になったとたんに、そちらを担当している営業は出社停止になり、検査を受けて、たまたま陰性だったからよかったんですけれどね。
👩ああ、
👨でも、そこの会社はあんまり報道もされなかったみたいだけれど、4人くらいお罹りになられているみたいで・・・。
👩もうそのさ、出ないでしょう。それが外に出ないんでしょ。それが怖くないですか?報道が出てないんだろって思っちゃうもの。
👨でもね、おひとり中等症レベルにまでなられて、そうすると入院者の数は増えるわけじゃないですか。で、中等症の割にはそのお客様から、この人数のなかの一人は私だと思うというメールがきたそうで。
👩うわぁ、怖い。
👨なんかもうブラックジョークにもならない怖さだよね。
👩はい、いやぁ本当に。
👨だから一般の会社の人なんかから話を聞いていると、あといろんなご飯を食べるところのインタビューなんかを見ていると、劇場っていうのはそういう点ではある意味・・、見えるから、そういう風にやり方が、だから、まだマシっていえばマシなんだけれどね。だけど、これは本当に、なんだろ、宝くじじゃないけれど、当たるときには当たるので。だからもう、私も劇場にいくっていうと、前にも言ったかもしれないけれどそのたびに血中濃度測定器で計測して、で、97とかの数字が出てくると安心するわけですよ。あぁ、キャパの97%分の酸素は流れているって。
👩ああー。でもね、どうなっていくんだろう。ちょっとね、その、大変だった時期、今も大変なのだけれど、でも、その時よりももしかしたら私は怖いかもしれないなと思っている。自分も含めて。出るじゃん、もう予定もあるし。でさ、あの時、みんなが自宅待機をしていた時、ステイホームをしていた時期って、みんながステイホームをしていたから許されたのよ。その、「お家にいなさい!」だったから。
👨ああ、はいはい。
👩今はさ、違うじゃない。意識の差がさ、バラつきがすごいから、なんかね、言われるものね。「いやいや言ってもさ・・」みたいに。「まあ、言っても」みたいに。観てる?って思う。ニュース観てる??って思う、怖いよ?って。
👨あの、こまばアゴラ劇場にいったんですよ。
👩はい。
👨で、アゴラって帰りJR渋谷駅まで歩いて帰れるじゃないですか、歩いて15分くらいなんだけれど。で、なんか電車に乗るよりは人の少ない道を帰るほうが良いだろうと思って、健康にも良いしね。で、とことこ歩いたんだけれど、だけどね、終着点というか、あの渋谷ハチ公前の交差点あたりはなんか怖い。
👩そうなんだ・・、いやいやそうなんだって言ったけどそうだわ。実は私も予定があって渋谷へ行ったんですよ。
👨はい、いや、もうマスクをしていない人がけっこうぞろぞろいるし。
👩うん、いる
👨みんな大声で話をしているし、
👩あと、人が多すぎる。
👨そう。だから、ふっと交差点に行きかけて、その光景をみて踵を返してすっと逃げて、で、モアイ像のほうの信号だと割合とすいていたので、そこを渡ってみたいな感じで、もうそそくさと帰りましたけど。なんか、あの無神経さ、まあもともとあの場所ってなんかコロナは病気じゃないからマスクをしなくて大丈夫みたいな人たちが集会をやっていたところだから、なにがあってもおかしくはないのかもしれないけれど、さすがにあれはちょっと怖かった。というかあそこで罹患したら私は浮かばれないと思った。
👩そうなのよ、そうなのよ。どうしようって感じ。けっこうもうお手上げ。どうすりゃいいのかなって思っている。本当に。どうやって守ればいいのかいろんなことをって。それってさ、自分の体もだし、人生もなのよね、生活もなのよね。どっちも壊れてしまいそう、このままだとねと思っちゃいます。
👨そう。だから、ふっと交差点に行きかけて、その光景をみて踵を返してすっと逃げて、で、モアイ像のほうの信号だと割合とすいていたので、そこを渡ってみたいな感じで、もうそそくさと帰りましたけど。なんか、あの無神経さ、まあもともとあの場所ってなんかコロナは病気じゃないからマスクをしなくて大丈夫みたいな人たちが集会をやっていたところだから、なにかあってもおかしくはないのかもしれないけれど、さすがにあれはちょっと怖かった。というかあそこで罹患したら私は浮かばれないと思った。
👩うんうん
👨私も別に科学者じゃないからわからないけれど、先日たまたま、月一での通院をしたときについでにインフルエンザの予防注射を打ってもらって、で、その時に、病院も今人が少なくてね、あんまり患者がこなくて、先生と雑談をして、「コロナもこんな風に毎年予防注射を打つようになるんですからねぇ」って訊いたら「なるかもしれませんねぇ、でもインフルエンザの予防注射を打ったって罹る人は罹りますからね」っていう。
👩まあそっかぁ。
👨だからそれですべて解決っていうことはないんだけれど。ただ、インフルエンザはそれに慣れたけれどコロナにはまだ慣れていないみたいな話ありますねって話はしてたんですけどね。だけどやっぱり、ワクチン云々もあるけれど、かかった時に効く特効薬がないっていうのが一番のネックだよね。
👩うんうん
👨なってしまうっていうことであれば、別にコロナに限らず癌にだって罹るわけだし、死ぬ病気はたくさんあるんだけれど、でも膵臓がんとコロナだけは本当に怖い。
👩いやぁ、やだよ、やだよぉ。
👨だから、そう考えるとついつい気が沈むから、結局お芝居をみたくなってしまうんだよね。
👩うーん。でもね、大変だったからなぁ、今も大変だけれど。それをもう一度ってねぇ。わかってはいるじゃん、みんな。やった方がいいって。また家に籠ったほうがいいって。大変だって。思うし言うんだけれどさ。思うし言うのは簡単なんだよ。それもう一回やれって言われてさ、あれだけ大変だったことをもう一回ってさ。しかも店は店でさ、やらなきゃ潰れるわけで。生活できなくなるでしょ?もう、もうね。
👨だからヨーロッパで暴動が起こったっていうの、すごくわかるんですよ。
👩そうね。ほんとよ。どないせいうねんっていう気持ちだもの。ほんとに。
👨うん、おっしゃてるとおりなんですよ。最初の一回はまだ訳が分からないからとりあえず耐えるけれど、同じことを・・
👩そうそう、知っちゃっているから。
👨知っちゃってるからね。
👩辛いよ。もう一回っておもうともう気が沈むよ。ほんとうに、まじかぁ…てなる。
👨舞台なんかにしても、こうノウハウができてきて、その中でできるっていうことになっちゃうとますますだよね。
👩ほんとですよね。対策して、対策して、でも、でもさ、これで出しちゃったらさ。ちっちゃいとこだよ、ちっちゃい世界よ。あそこ出したらしいよってなるじゃないですか。
👨それはもう、一瞬にして伝わるでしょうね。
👩そう、いくら情報を出さなくったって出てくるんだから。わかっちゃうんだから。
👨それはもう、SNS舐めんじゃないよですよね。
👩しかも、ここから先もどうなるかもわからなくて、舞台とかは。もしかしたら、今国がどれだけ「いいですよ」って言ったところでっていう感じがしません?
👨うん。
👩国はそりゃ言うだろうけどよっていう。いうでしょうけれど。
👨まあ、でもその辺はね、やっぱり。国が言ったからここまで観客をいれるよっていう小屋があったりとか、吉祥寺シアターでのあやめ十八番なんかは、いまでも一席おきっていうレイアウトを崩さなかったものね。
👩うんうん。
👨雑遊のAntikame?なんかも座席の大きめの段をつけて,市松模様をほぼ崩さなくて、いっぱいに入っても20席はいってないんじゃないかな、凄く少なくしてるし。でも、そのかわり木戸銭も一概に高くなりましたね、相場がちょっと上がった気がする。前は3000円だったところも今は4000円が当たり前になっているよね。それで動員数の少なさをすこしでもカバーして、プラス何回か配信をやるのよ。
👩ああ。そうですね。いやぁ、そう。しかもさ、お客様もさ、観に来てくださる方もね、しょうがないよねって言ってさ、もうなんかね、どっちも幸せじゃないよね。
👨それがさ、この間ちょっと知り合いの方と帰り道が一緒になって、ソーシャルディスタンスとか言いながらマスク越しに話をしたんだけれど、なんだろ、配信慣れをしてきたってその人は言ってたのね。
👩あはは、はい。
👨要は本番を観たときに、本番も観て、それが凄く良かったり難解だったりすると配信も観るじゃないですか、そうすると、たぶん配信だけでも、本番はこうなのだろうっていう想像力がついてきたって。
👩あははは。
👨それはそれで新たに特技を磨いているなって思って。
👩どんどんみんな、みんなどんどん。
👨そう、観客舐めちゃいけなくて、観客も進化するんですよ。
👩あはははは、いやぁ育っていく。みんな育っていく。
👨でも、そうであっても、たとえばアトリエ春風舎で観た『水の駅』、堀企画がやったんだけれど、あれはもう、やっぱり、私は配信を観ていないけれど、配信で空間を伝えるのは無理だろうなって思ったね。
👩うんうん。
👨割とエンタメ側に近いものはそれができるけれど、コロナ後にも革新的にそうやって表現を研いでるところっていうのがやっぱりもういくつか出てきて。今さっきちょっと話に出てきたAntikame?なんかも、
👩アンチカメ?、カタカナ?
👨えっとね、ローマ字。
👩せっかくだから、ちょっと調べてみながら。
👨まだ、本番やっているけど、ここは。週末までかな。で、ここも配信をやっていて、ツイッターなんかでも割と評判がよかったのだけれど、でも、リアルで本番を観た時点でこれは生を観てよかったと思った。
👩ふむ。
👨まあ、これが上がるころには公演ももう終わっているからネタバレをしてもいいかとは思うんだけれど、
👩はいはい。
👨人間の心の中に移ろうものを、モノローグやダイアローグで表現していくのだけれど、人間の心って、そんなにさ、論理だっていろんなものが浮かんでくるわけじゃないじゃない。いろんなことを思い出している途中で全然別のことを考えたり、記憶と理想や現実がごっちゃになっていたりするじゃない。
👩そうですね。
👨それをそのまま舞台にあらわそうとしているの。
👩へぇー、どんな。
👨男3人、女3人の芝居なんだけれど。いろんなダイアログが途中で途切れたりとかしながら出てくるんだけれど、そこのところで心の雰囲気を表すために音をつかったりとか、ノイズをいれたりしてね。あるいは光でこことここを結び付けて、こことここだけを照らしてとかして、居続けの要素のなかでこうして心が動いていくみたいなことを表現していくの。
👩うーん。
👨で、多分、映像の世界っていうのは、それを3次元にするっていうのはすごく難しくて、
👩うんうん。
👨だけど、舞台上にあるものっていうのは極めて容易にその3次元の感覚で捉えうるから、そこはやっぱり、映像を見ているわけではないのだけれど、多分映像では難しいのだろうなとは思ったのね。
👩あぁ、今見たらオンライン視聴のチケットがまだ生きているからあんまりネタバレしてはいけないかも
👨えっ、ほんとに?
👩うん、たぶん。いや22日までだからあれかな。ただね、これもあるよね。配信がさ、どんどん、いいオンラインでの配信がでたり、後から観れるアーカイブとして、映像作品として残っているとさ、今度はお芝居の話ができなくなるよね。いつでも観れるとなると、ネタバレがダメになってしまうから。
👨あははは。
👩芝居はやっぱり観て、いろんなものを持って、それを話したりできるのが、それも魅力のひとつかなと。
👨まあまあそうですね。ええ。だけど、配信って逆に言うとずるくて、ものによっては何回も観ることができちゃうから、そういう意味ではいっかいでも観たらみんな自分的にもうネタバレしていくから。で、もっと私が無神経なのは、ネタバレって全然気にならないのね。だからだれだれが観てこういう話でしたよって言われても、実際に観たらうそばっかりっていうのがたくさんあるから。
👩うふふふ。
👨これはこういうことを表現していたって聞いて、おまえさすがにそれは違うだろっていうのもけっこうあるんで。だから、そのAntikame?にしても、ある人が書いていたのが、たまたま事前に目に入って頭の隅にはあったんだけれど、とても同じものを観たとは思えないような話だったんで、ああこの人なにもわかってないなとか思って。まあ、逆に私がもしかしたら見間違えているのかもしれないけれどね。
👩まあね、まあどう観たっていいんだから。
👨そうそうそう。だからそういう意味では、本番中にこういう風に観ましたっていうのは・・。だってSNSではこういう風に感じましたっていうのがけっこうあって、劇団によってはそれをまとめたりもしているわけだし。作る方も「纏め」っていって。
👩うんうん。
👨だからあんまり気にすることもないのかなって気はするんですけれどね。まあ、本当にそれが気になる人っていうのはそれを自らに強いて見ないようにしているしね。
👩でもね、配慮も必要だとは思うんですよ。どういう風にあってもいいということは、逆に、自分がどうであれ、そのネタバレが大丈夫な人もいれば、嫌な人もいるわけじゃないですか。だから、あの、なんていうの、ワンクッションあるべきだと思うの、いろんなものにね。
👨ああ、それは当然そうね、もちろん。
👩だから、それがあって自衛できる、そのー、なんだろうな、そもそも見ない、その感想とかでそこにありますよっていうのであればさ、そりゃ見ないで済むけど。でもさ、たとえばツイッターでつぶやいたものがまとめられたものとかね、とかは、それはまとめのところには見にいかないかもしれないけれど、フォロワーさんがつぶやいていてそれが流れてきたら見えちゃったりとかさ。そう、だから、避けようがないのはあれだなぁとも思うんですよ。気にしすぎもよくないけど、じゃあ、もちろん自衛の方法はいくつもあるけれど、でもお互いこう、譲れるところは譲っていこうみたいな。お互い快適だといいよなって思って動きたいですよね。うふふ。
👨いや、SNSなんかで見ていても、稀にだけれど・・。普通の人は私はこう感じましたっていうことを書くわけですよ、
👩うんうん。
👨その分にはOKだと思うのね。それはそれぞれの人の感じ方だから。稀にストーリーを最初から全部説明する人がいるのよ。あれはやっぱり私も読んでしまうと興ざめになる。だから、あれはやっちゃいけないんだろうなあって言う風におもったりとかね。
👩そうね、そうなんだよ。難しいところですよね。あの、多様性ってむずかしいの。
👨そうね。
👩多様性とは難しいからこそ、学ぶことをやめてはいけないんだと思うんですよ。そのわからないから。基本が自分じゃないですか。
👨その通りだと思います。
👩あなたはそれで、わたしはこれで、それでそれぞれ別のところで生きていきましょうってできれば一番いいんですけれど。
👨そうですね、そのとおりですね。はい・・。なかなかね・・。
👩そうもいかないのよ、なかなか。人とはかかわってしまうものだから。だからその中で、自分しか、基本自分しか判断材料が・・、ほんとにね、わかるところはね。自分の感覚だったり経験だったりしか頼れるところはないわけだけだけれど、その中でもいろんな人に訊くことで、何もしなければというか、誰とも話さなければ判断材料はひとつだけれど、いろんな人と話すことで、いろんな人の、こう、なんか経験だったり、考え方だったり、感じ方だったり、なにがいいと思って何を嫌だと思うのかみたいなのを増やしていくことが大事だなとは思います。
👨欧米だとプロの批評っていうのは沢山でるわけじゃない、翌日の新聞なんかにね。ミュージカルにしても、ストレートプレイにしても。で、その時に、細かいストーリーまでは話さないのね。だけど、こういう話だっていうのはあって、でそこからはここが良かったっていうことを2~3個、私はここは良かったけれどここは悪かったと思うみたいな話をして、でも最後は実際に観にいかないと、なんかその、観客は判断できないような感じの、ある種のコツみたいなものをみんなわきまえているんですよ。
👩ふんふんふん。
👨まあ、絶対これは観に行かない方が良いとかも平気で書くけれどね、あっちの人は。時間の無駄だとかね。なんか、あとでバーで飲んだウイスキーがおいしかったと思えるような作品だったとかね。お芝居の話をしない方がよく酔っぱらえるような作品だったとかいろんな言い方をするけど。でも、でもそこには、ちゃんと劇場に行って得るものをそれぞれの観客が持っていられるような話し方をするんですよ。だから、そういう文化っていうのはもっとあっていいような気がするんだけれどね。いろんな人が語るけど、同じものを同じに語るわけでは絶対になくて、絶対にみんな違ってくるから。で、私はこういう風に観た、ああいう風に観たっていうのを書くのはいいけれど、でも、そこのところで、ちゃんと、ほかの人が観に行ったときの全部をあらかじめ与えてしまうのではなくて、その人が観る場所があるような、評論をするような形にみんなができるような文化っていうのがうまく育っていけばいいなっていうふうには思っていますけれどね。
👩うん、そうですね。いやぁ、まだまだ、ちょっとコロナからネタバレとか多様性の話のちょっとさわりぐらいになりましたけれど。なんか久しぶりに、こうちょっと純粋な雑談というか、まあ結局舞台の話に私たちは繋がってしまうのですけれど。
👨だって演劇のおじさんとおねえさんだからね。
👩ですからね、ふふ。でもなんかほかの話も久しぶりに、触れざるをえなかったですけれども。
👨まあね、罹患者200から500は強烈だからね。
👩あの、検査数が増えているとは言われていますけれど、そうであったとしても新しく実際に増えているはわけだから。
👨入院者数とか、実際に入院する人が増えているのは怖いよね。
👩そうですね。
👨キャッチできなかったからだけではないので。まあ、でも、12月にはいったらどうなるのでしょうね。ちょっと一週間くらい様子をみて。多分これが1000人になったらきっと劇場は止まるとおもうのね。
👩止まると思います。私の先々の予定も変わるんじゃないかと。私も先々に一応予定があるんですけれど、ちょっとどうなるのかなと思っています。
👨まあ。当然に変わらざるをえないでしょうね、それは。
👩うん、ちょっと、もしかしたらなくなるかもしれないなって思ってはいます。それはしょうがない。
👨ああ、なくなるか、さらに延期になるかですね、まあそれも・・
👩ですね。GoTo,どうだったんですかねぇ。いろいろ言われていますけれど、でも。
👨ちょっと会社の人とも雑談をしていて、確かに業界としては本当にあれがなければ潰れていたってお客様もたくさんあったみたいね、現実に。それは事実なんだけれど。
👩とはおもうけれど、それが増やしたところも否めないのかなぁともおもう。
👨うん、結局ヨーロッパとかのそういうのをちゃんと観てなかったんじゃないっていう知り合いの人もいたし。
👩うーん、まあね、なんとも言えない。
👨なんとも言えないね、それは。
👩つらいなぁ。
👨だけど、なんていうの、人間生きていくうちにはいろいろ不可抗力なことってあるんですよ。
👩はい、でもちょっと大きいよね。
👨うん。いやでも、第二次世界大戦が終わってから日本って、震災とか大変なことはあったけれどそれでも割合と普通にいろんなことがあゆんできたから。それに比べて今回のことは歴史の巡りから観ても、まあ200年くらい歴史の教科書には載るとはおもうんだけれど。
👩うん、絶対載る。
👨というか、これが載らないくらいに大きなことがあったらもう人類絶滅しちゃうでしょ。
👩うーん。
👨だけど、それも含めて文化って変わっていって今になっているから、好むと好まざるとにかかわらず、それはもう受け入れるしかないとは思うんだけどね。
👩そうですね。今生きてる人は必死よ、みんな。いやぁもう、ちょっとね。いろいろなんか怖いのもあるし、やっぱり一回目とはというか、地続きなんだけれど、いやぁちょっと堪えるなぁと。
👨あの、身構え方が違うよね。
👩うん、で、この先がさ、どうにもなんとも言えないっていうのがちょっとね。この先またステイホームがうまくいくとは思えないし、私。取り返しがつかなくなるようにならないときっと。
👨ひとつの変り目は、たぶん、国民全員がワクチンを打てるって言う話が今来年の6月くらいまでにあるみたいだから、
👩ああ。
👨それはなんか、私も正確に知っているわけでもないけれど、要はアメリカでは、トランプさん嘘ばっかりついていたけれど予防接種の話は割合と嘘ではない部分もあったみたいで、
👩へぇ。
👨なんかもう、緊急承認してくださいみたいなことを言ってるんでしょ、製薬会社が。で、それがOKになったら優先順位の高い人、医療関係者とか高齢者の方に打ち始めるって言っているから、
👩そうなんだ!
👨日本もなんだかんだ言って9000万人分ぐらいは予約はしてあると。
👩ふんふん。
👨それを打ってどうなるかっていうのがひとつの変り目なのかもしれないなとは思っているけれどね。
👩ふんふんふんっ
👨だから、それまでの辛抱って思えると、それだけでも気がちょっと楽じゃない。まあ、だから戻るかっていったら昔のようにスズナリにビチビチに客を詰めてお芝居をやるなんてことはもうないのかもしれないけど。
👩そうね、それは変わっていくということだからね。うーん。ちょっと、どうなりますかね、次の収録の時。どれくらいだろ、少し空くかもだから。まあ、空くって言ってもあれですけれど。ちょっと、ちょっと世の中の動きを気にせざるを得ないというか。
👨うん。
👩ああぁ。
👨だけどまあ、お互いにSNSなんかも観てるから、そういうところから空気なんかは伝わってくるんだろうけど、それがお芝居になったときにはどうなるかというのは細かく知った方が面白いかもしれないですね。面白いって言っちゃいけないけれど、変化はちゃんとお互いにみておいた方がよいかもしれないですね。
👩はい。ちょっと世の中を見ておきましょう。世界の流れだから。で、自分たちがどうするのかももう一度選ばなければいけない。流されているだけでは守れないからね、いろんなこと。
👨私もいままではお芝居を結構詰めていたのが、この2週間で今のところ3本しか予定が立っていないから。だから、お芝居がない毎日っていうのをまた思いだして。配信とかは当然に観るのだけれど、それに戻った時の感想なんかも次回は是非呟きたいとも語り合いたいとも思いますけれど。
👩うふふ。
👨楽しくなさそうだけれどね
👩いや、まあ、ちょっと、次の収録のころどうなっているのか。またたぶん、きっと、きっとまたコロナの話をするから、我々は。で、その動きも変わってね、早いから、この流れ早いから、どうなっているのかっていう話をしましょうよ。
👨ええ、是非是非、そうですね。あ、そうか、もういい時間ですね。
👩はい、そうですね。
👨では、今日はこのくらいで。演劇のおじさんと
👩おねえさんでした。皆様、お体には充分に気をつけて。
👨すこしでも良いお話がたくさん巡ってくる次回の収録になりますように。
👩なりますように。
👨ではでは、おやすみなさい。
👩おやすみなさい。

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