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Book!buk!LiBook!#29振り返り(岸辺露伴ルーヴルへ行く)

7月30日(日)にSpoonにて放送したLive番組"Book!buk!LiBook!#29"の振り返りです。

去る日、映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」を鑑賞してきました。
今日はそのレポート。

「岸辺露伴 ルーブルへ行く」はマンガ原作あり

映画公開直後、一部無料で読めるタイプのやつしか買って読めなかった(ので今度一巻分買う)(いやもっと早く買って読めよ)のだが、物語にはキーになる女性がいる、ということが強く印象付けられたのだ。
そもそも、荒木飛呂彦先生のジョジョの作品すら見てない…状態でこの語りをするのもどうかと思っている部分もあるが、でもそれはそれでいいんだ。そこから入った人もいるに違いない。

「岸辺露伴は動かない」が元

岸辺露伴とは、漫画『岸辺露伴は動かない』の主人公で、テレビドラマとしては2020年12月にNHKにて放送されたものを皮切りに、毎年年末の恒例(?、勝手に私が言っているだけかも)のドラマとして人気を博している。
演者がいい。主人公の岸辺露伴を高橋一生、相方の編集者・泉京香を飯豊まりえが演じ、絶妙なコンビネーション(飯豊の「せんせぇ、せんせぇ!」に対して高橋の「泉くん、君はいいから」と言いつつ根負けする様、とか)を発揮しつつ、神羅万象の不思議なことを、漫画のネタにするために解き明かしていくストーリーに仕上がっている。

また、岸辺露伴には「ヘブンズ・ドアー」という特殊能力があることを付け加えておく。これは、「人の心や記憶を本にして読む能力」のことで、大抵の人間はこれにより気絶し、顔が本のようになり、露伴がその本に指示を書き込むとその指示や命令には絶対に逆らえなくなる、といういわくつきだ。

この映画はそのドラマのスピンオフ的に、製作スタッフは同じくもパワーアップして登場している。

なお、2020年の第1期~2022年の第3期までAmazonPrimeVideoにて、プライム会員は無料で見ることができる。NHKでもきっと再放送するんじゃないかなぁ~~~?年末はぜひテレビ欄をチェック。
また、そもそもの話として、「ジョジョの奇妙な冒険」に出てくる架空のマンガ家であり、そのスピンオフが「動かない」なのだ。

映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」

個人的には、テレビ版の1時間を単に倍にしたドラマだ、というつもりは全くなく、さすがに映画、もっとも過去のシリーズの中で「ぞわっと」させられたことを先に申し述べておく。

・あらすじ

特殊能力を持つ、漫画家・岸辺露伴は、青年時代に淡い思いを抱いた女性からこの世で「最も黒い絵」の噂を聞く。それは最も黒く、そしてこの世で最も邪悪な絵だった。時は経ち、新作執筆の過程で、その絵がルーヴル美術館に所蔵されていることを知った露伴は取材とかつての微かな慕情のためにフランスを訪れる。しかし、不思議なことに美術館職員すら「黒い絵」の存在を知らず、データベースでヒットした保管場所は、今はもう使われていないはずの地下倉庫「Z-13倉庫」だった。そこで露伴は「黒い絵」が引き起こす恐ろしい出来事に対峙することとなる…

https://filmarks.com/movies/107469

岸部露伴は、漫画を描く際のモチーフで「黒い絵」を追求することにした。担当編集の泉とオークションに出かけた先で出展されていたのは、モリス・ルグランという作家の書いた「黒い絵」だ。謎の2人組の男とのつばぜり合いを経て競り落とした露伴だったが、突然の来客。玄関からはその2人組の男の一人で、同時に、裏口から入ってきたもう一人に「黒い絵」を奪われてしまう。
「この世で最も邪悪な絵」と言われるその絵は、かつて若い頃に出会った奈々瀬という女性に教えてもらった。祖母の家で長く過ごした時にその家にあわせて住んでいたのが彼女で、その一挙手一投足にドキドキしながらも思わず筆を執ってしまうが、奈々瀬とはあるとき連絡が取れなくなってしまう。

そんな淡い思い出を胸に、ルーブルにその謎が隠されるという「黒い絵」を追いかけに、担当編集の泉とパリへ向かう。

そのパリでは、ルーブル美術館で学芸員のエマやキュレーターの辰巳が、「黒い絵」とりわけ山村仁左右衛門やモリス・ルグランが描いたその絵やその背景を探そうとするが、調べようとした美術館職員のジャックが何かを見て転落してしまう。ジャックが見つけていたのは、山村仁左右衛門の黒い絵があるのは「Z-13倉庫」と呼ばれる場所であることだったが、そこは本来使われていない場所のはずで・・・真実を探しに、一行はZ-13倉庫へ向かう。

感想

まず、奈々瀬の妖艶さに注目したい。
原作漫画でも書かれている以上に、妖艶で、木村文乃が黒い衣装、それは忌中なのか?と思わせ、さらにあれは誰だ?という期待を持たせながら、露伴の惚れた相手としてのちに描かれる。露伴が奈々瀬のとりこになるのは時間がかからなかった。単に絵を描く相手として、ではなく。
露伴の甘い過去の思い出が横たわるだけ、と思いきやそれだけではなく、彼のルーツが明かされることになる。

そして、その「黒い絵」自体の破壊力はすごい。
こんなに背筋が凍る瞬間を映画で体験するとは思わなかった。映画「予言」や「感染」のあのシリーズを見た時以来だろうか。
もちろん「ぞわぞわ」の原因もこの絵にはなるわけですが、これが奈々瀬とつながっていたり、岸辺露伴とも実はつながっていたりするのだが、その映画が描かれた理由が明かされたときに、ぞくぞくされられたのに、「俺たちも同じ歴史の証人だ」と思うことができるくらいには、この映画で描かれる哀しさも涙もすべて、温かいヒューマンドラマとしても観ることができる。

この夏に見るからいい風景もたくさんある!夏のいま見れて季節を感じれてよかった。これは2023年の年末にも期待だ。


こちらのレビューを語っているのが以下のSpoonのサイトにて、放送したアーカイブが残っていますので、ぜひ。1時間程度の番組ですので、耳がお暇なときにお聞き遊ばしていただけると嬉しいです。
(タイトル未設定ですが気にせず)

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