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Mせんせいの先見性

昨年末でシニアを卒業したMさん。これから先も長い、生活の核を何にするかとさがし続けていたという。趣味だけでは時間がつぶせない。で、4月から専門学校に通いはじめた。2年後の保育園の「せんせい」をめざすという。

「子供が好きなの?」
「そう」
「そんなふうには見えなかったけど」
「40人中、男3人、おじさんはひとり。毎日ハーレム状態!」
「うらやましい」
「いや、ほとんどがお母さんたちで、毎日叱られてる」

少子化とはいえ待機児童が増え続けていたころから比べると、21年は前年比50%減。コロナで利用者が減っていることもあるが、保育所の開業・拡充が進んだからという。「定員」は前年比5万人増、17年比で約30万人分が増加した(厚労省)。

そう、保育士の需要が増えているのです。さすがMさん、シニアの就職先として有望ですね。先見性があります。

反面、供給過多気味なので、児童確保にあの手この手のサービスが始まっている。動画配信は言うにおよばず、文化多様性を前面に、外国人スタッフによる英語やアート体験もあるらしい。

「そうなんだよ。ゆっくり子供と遊ぼうと思っているのに、それどころじゃないかもしれない」

2年後、Mせんせいの毎日を動画チェックしましょうか。