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ニッカポッカのユニフォーム

夏の高校野球が始まった。コロナで開会式を欠席する学校、入場行進はキャプテンひとり、観客も制限、今年も時代をうつしている。

真夏の日差しの中、選手たちは長袖アンダーに半袖シャツ、ひざ下までの短いズボンとストッキング。どのチームも溌剌としたユニフォーム姿だ。最後のバッターが一塁ベースに頭からスライディングして顔まで泥だらけ。野球は高校野球、そしてニッカポッカ。

原点は、1849年、米国ニッカ―ボッカー野球クラブが採用したユニフォームだという。正岡子規がニッカポッカにゲートル姿、野球帽をかぶった写真があります。以来、概ねその基本スタイルはかわっていない。そう、わたしの中学校野球部の写真も同じです。

一方、プロ野球はニッカポッカじゃなく、くるぶしまである長いズボンをひきずってプレーしている選手が多い。走りにくそうだし、暑苦しく見え、格好がいいとはとても思えない。MLBもキューバも写真で見るかぎりは同じです。0g0g
柳田国男さんの「方言周圏論」を思い出しました。「文化の中心から地方に言葉が伝播し、中心から遠い地方に古い語形が残る」というもの。ニッカポッカの高校野球を言い表しているように思えました。

ユニフォームは進化する。でもね、やっぱりニッカポッカの方が格好いい。そう、イチロー選手の姿は、機敏で溌剌として、涼し気です。そして、高校球児のひたむきさは、やっぱりニッカポッカが似合います。