「番頭はんと丁稚どん」式はジョブ型の働き方へ変われるか(4)
「番頭はん」をジョブ型に変える。
昨今、プロの経営者と称して日本でも会社のトップを渡り歩く人が出てきました。実績とその手腕を買われ、経営を託される。欧米企業では普通のことかもしれません。
仕事を割り当てられ、それをこなし、スキルアップとステップアップを繰り返して上にいく。それの頂点がプロの経営者。そう考えるとジョブ型の「番頭はん」にもつながっていくのかもしれませんね。
「番頭はんと丁稚どん」が始まったのは1960年ころ、高度成長期にあたります。このころ年功序列と終身雇用が定着したといわれています。以降、その制度のよさをうまく利用して成長し、今の日本をつくりあげてきました。しかし、現在、そのスピード感と規模において限界を感じているもの確かです。
意思決定と実行のスピード感、これが日本の会社の大半に求められていることだと思います。それには、「番頭はん」の役割が一番大事だと感じてます。
一般社員は「仕事は自分でつくりだすもの」という観点からジョブ型が適しているとは思えません。ジョブ型に向いた仕事は、外注化、委託化がよいと思います。それよりも、意思決定ができる経営層、つまり、「番頭はん」にジョブ型を適用し、責任とスピード感をもって仕事をしてもらうことが必要ではないかと思っています。