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せっかく来た人を追い返すのか?

悩んでいるそうです。65歳以上の高齢者へのワクチン接種、自衛隊が東京と大阪で大規模接種を開始することになりました。予約なく直接会場に来た人への対応について、当事者の悩みです。

自治体との二重予約を防ぐ手立てが今のところありません。そうなるとキャンセルが必ず出るから、ワクチンを廃棄しないためにも順番待ちの人に接種することになるでしょう。余剰発生数を確定できないまま、順番待ちさせるのか、かといって追い返すわけにも。

「せっかく来た人を追い返すのは国の施設としてあり得るのか」

防衛省の担当者が悩んでいるそうですが、これを聞いてある意味、ほっとしました。机上の議論だけじゃなく現場を想定しているからです。

「多くの人にワクチンを打ち、免疫をつくってもらうこと」

政治的思惑が見え隠れしようとも、準備が不十分であろうとも、自衛隊は、この使命を遂行することに最善をつくすといいます。

想定外の難題や多くの人命がかかわる危機に直面した場合、「構想手法」という軍事的方法がある。①現状の把握②問題の析出③解決策の案出が即時的に求められるそうです(加藤陽子「近代史の扉」毎日新聞)。

現場をみて、現実をみて、現物をみる。この訓練がなされているであろう自衛隊は、パンデミック時にも頼りになります。

危険を背に黙々と作業する姿。戦争は反対ですが、その存在価値は十分です。法的にもきちんとしたいものです。