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こんな時でも、新聞の特ダネ体質はかわらないのか

自衛隊が担当するワクチンの大規模接種、東京と大阪で予約が始まりました。でも、毎日新聞にこんな記事が載ったのです。これはいただけません。

「その予約システムが正確に機能するかどうかを検証するため、記者が防衛省のウェブサイトから、架空の市町村コードに加え、架空の接種券番号の10桁の数字を入力すると、手順が進んで接種会場と時間帯の指定ができ、予約が完了した。65歳未満となる生年月日を入力して予約できることも確認した」

試した予約はすでにキャンセルしたと追記してありますが、こんなことは記事にすべきではないと思います。

急ごしらえのシステムには「穴」「バグ」はつきもの、改善しながら完成度をあげるのは今回に限ったことではありません。できるだけ早く、多くの人にワクチンを混乱なく接種すること、これが最優先であり、新聞社も協力するのは当たり前のこと。

「穴」探しで協力したと新聞社はいうかもしれません。そうではなく、記事にしたことを問題にしているのです。

毎日新聞だけじゃないようです。アエラドット(朝日新聞系)も同様の行為と報道をしました。「重大な不正行為が行われかねない恐れがあることを指摘したもの」といいますが、逆にヒントを与えているようなもの。

防衛省に内々で伝えて早急に改善を示唆すること、公にして混乱を助長させてはいけない。これがとるべき行動であって、両社とも「特ダネ」体質からひとつも抜け出せていない。

メディアの中でも新聞はまだまともだと思っています。センセーショナルに煽り立てる、一部のテレビや週刊雑誌などとは、一線を画していると思っていました。

残念です。