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フクシマ処理水のマーチ

フクシマの処理水の海洋放出が正式に決まった。
岸田文雄首相は「風評の影響に対し責任をもって適切に対応していく」と8月22日の関係閣僚会議で述べた。福島の人たちの前で言ってほしかったと思う。
 
事故は起こるものだ。二度と起こさないために原発はやめるという前提のもとであれば、汚染水の海洋放出は賛成する。残念だけれどそうではない。貯まり続ける処理水を処分しないことには、フクシマの廃炉処理は始まらないという現実を前に、納得感のない強行決定だと感じる。
 
福島第一原子力発電所の敷地内にたまった処理水の総量は、6月末で約134万トン、タンク数でいえば約1000基だ。それを1200倍の海水で希釈し、約30年かけて放出、廃炉予定の2051年までには終了させるという。
 
2023年度は約3万トンを処理する。タンク30基分だ。ところが、実際に減るのは10基分だという。汚染水はまだ発生し続けるから、放出する片方で処理水が貯まり続ける。
 
簡単な計算をしてみよう。貯まり続ける処理水をXとすると、
 
-30+X=-10
X=20
 
そう、20基分になる。-30と+20、微妙な数値である。
 
あと30年、処理水を薄めて放出する量と貯まる量とのイタチごっこが始まる。豪雨などで地下水の量が増えたり、地震で地下水系に変化が起きたりしなければよいが。見守るしかない。
 
 
〽しあわせは 歩いてこない
 だから歩いて ゆくんだね
 一日一歩 三日で三歩
 三歩進んで 二歩さがる
 
〽千里の道も 一歩から
 はじまることを 信じよう
 ワン・ツー ワン・ツー
 休まないで 歩け
 
三百六十五歩のマーチ(1968年)
歌:水前寺清子
詞:星野哲郎
曲:米山正夫