職業・大富豪。　って名刺に書いてみたい

　将来どんな仕事がしたいですか、と聞かれて迷わず「大富豪！」と答えていた、とても天真爛漫な子供でした。成長して立派な貧乏人になりましたが、いずれ大富豪に転職したいです。そして名刺に「大富豪」という肩書きを入れたいものです。

　この写真の船はモーターヨットＡといって、ロシアの大富豪の方が350億円の費用を投じて建造されたといわれています。全長118メートル、全幅18メートル、6000トン級の個人所有艇です。デザインはあの、フィリップ・スタルクさんらしいです。

　めっちゃ目立ちますよね。いや、目立つのは結構好きなんですけど、これだけ目立つともう知らない間にどこかで誰かに変な恨みを買って、それでいきなり「Ｇ」に狙われたりするかもしれないので、なんか大富豪っていうお仕事もちょっと恐いですね。

　こんな船を持てるのはもちろん「大富豪」ですけど、そこまででなくていいんです。ぼくは控えめですから。で、やや穏やかな「中富豪」というのを考えてみました。たとえばホンダのプライベートジェット、あれって6億円弱ですよね。ああいうのをなんとなく維持していけるくらいのお金持ち、その辺りが中富豪でしょうか。

　そしてそのひとつ下、「小富豪」。頑張れば現行のフェラーリとかランボルギーニが買えて、食べるものに関してはどんな贅沢でもたいていオッケーで、なおかつ仕事をしないでも大丈夫。そんな感じのがきっと小富豪なんやないかなあと思うんです。

　ぼくは最近この小富豪になりたいなあと常々念願しています。たとえばロト6で4億円当たったとします。いま55歳ですから、この先せいぜい生きて30年でしょう。すると1億円でスーパーカーとガレージを買って、あと残りの3億円を30年で割って生活すればきちんと小富豪ですよね。

　しかしこれがなかなか当たらないのです。そろそろ当たってくれないと人生設計が狂ってくるんですが。困るんですよ、ほんと。

　贅沢は言いません、小富豪でいいんです。タイトルでは大きく出てみましたけど、嘘です。小でいいです。でも、末じゃダメなんです。末富豪だと富豪になるより先に寿命が尽きてしまいますからね。