どぶろぶ肉

 日曜の夕方は、なんとなくいつも世界遺産を見ている。今日はドゥブロブニクだった。
 市街の中にある公園の噴水は、ヨーロッパによくある、あのどうも意味のわからない「人間の口から水がげぼげぼと溢れてくる」タイプのやつだった。
 彼らの美的感覚は、たまに日本人のぼくには理解できないものがある。漫☆画太郎先生っぽいというか。
 ドゥブロブニクは要塞都市で、城壁を巡らせて街全体を守っているらしい。基本的に海辺なので、真水は山の川から水路で引いていたのだけど、テレビで見たその水路は溝というか、上面が開放されたタイプのやつだった。
 これって、敵の侵入を完璧に防いでも、あの水路になにか入れられたら終わりなんちゃうん、と思った。
 街を包囲した敵が、もしも水路に大量のそうめんを流したとしたら…
 あの噴水の口からは、真っ白なそうめんが止めどなくにゅるにゅると出てくるのだ。
 これ、かなりメンタルやられそうな気がするぞ。

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