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​家族のように受け入れてくれる、 島のじいちゃん、ばあちゃん。

地域おこし協力隊として小値賀町に移住 してきた溝端さんは、前方(まえがた)集 落にある前田夫妻の隠居に借り住まいして いる。仲睦まじく暮らすお三方の日々の暮 らしについてお話しを伺った。

【語り手】

 溝端裕子 大阪府出身/平成27年に移住

 前田邦利 小値賀町出身

 前田百合子 小値賀町出身


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緑の屋根の家に一目惚れ

ー今の家に住むようになったきっかけは?

溝端 小値賀に来た当初は、コンクリート造 りの建物に住んでたんだけど、もともと田舎育ちやから、都会の寂しさを感じた。少し暗かったし。​

前田百 あそこは山影でな。夕方は暗かったやろう。

溝端 当時、空き家対策の担当をしてた地域 おこし協力隊に空き家があるなら教えてほし いってお願いしたんです。そしたら、ここの 集落(前方集落)の空き家を見に行くから一緒行くかって誘ってくれて。その時、たまた まこの家の前で邦利さんとお会いして、緑の屋根がすごい素敵で一目惚れだった。すぐに 中を見せてほしいってお願いをした。ね、邦利さん。

前田邦 その協力隊の子には、「うちの隠居が空いとるぞ」って言ってたんよ。

住めば都

ーその時が初めての出会い?すぐOKも らえたんですか?

溝端 そう運命の出会い(笑)。

前田邦 溝端が「ぜひお願いします」って言うけん。まぁ、家は空いてるより、人が住んだ方が良いし。

前田百 私は、最初は貸したくなかったん やけど。他に貸してる人の話ば聞いたら、あんまりいい印象がなくて。どげんな子やろうかーって心配でね。大阪の大都会の子はよか子はおらんやろーって。

溝端 笑。大阪に対する偏見凄すぎ。

前田百 いざ一緒に過ごしてみたら、田舎 育ちの良い子だから、「あー、いろんな人がおるとね。」って思ったんよ。大阪の両 親ば小値賀に連れて来た時にお会いしたら、これまた良い人達でね。それからはだんだんと打ち解けてね。でも、ここ(前方集落)に住むのは溝端ぐらいよ。

溝端 いやいや。こういう小値賀の中でも 田舎の方に住んだ方がほんとに小値賀を感じれると思うし。

前田百 そげんな子ばっかりじゃなかしね。

ー笑。まぁそうじゃない人もいますよね。

溝端 小値賀に移住してくる人は田舎が好きだと思うよ。

前田邦 住めば都たい。

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家族のような団らん

ー普段はどれぐらい団らんしてるんですか?

溝端 結構しゃべる。朝、洗濯物干してたら、邦利さんと百合子さんが外で魚こしらえて るから、「おはようございます。」から始まったり。

前田百 よう声掛けるしね。

溝端 百合子さんが夕食届けてくれたり。 この前も長い間出張してて、帰って来てぐっ たり寝てたらパンを置いててくれてたり。

前田百 寝とったとね?外に出とると思ったよ。疲れたやろぉ。

溝端 今回の出張は後半は都会の町ばっかりだったので疲れた。帰って来たら安心するよね。ホッとする。あと、家の前の柿が赤くなって鳥が食べとったね。

前田邦 今年の柿はね、台風で葉っぱが落ちたけん太らんとさ。

前田百 あなたの出張中の台風すごかったとよぉ〜。

溝端 だいたいいつもこんな感じ(笑)。団らんの時は、その時の季節の野菜の話か、昔 の小値賀の話か、あと野球の話。この三本仕立て(笑)。

前田邦 俺は単細胞やからそんなに話の種類は多くない(笑)。

溝端 いやでも楽しい。ここに今住んでなかったらと思うと ぞっとするよね。ほんと良かった。来年からはもうちょっと畑もできると思うよ。

前田百 はおー(※2)。最初に作ったカボチャ もすごかったね。畑からはみ出してきて。あがんなるっち思わんかったね〜。最近は、忙しなったもんねぇ。

※2 小値賀弁。びっくりした時等に使う感嘆詞。

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早く帰っておいで

ーお仕事の話とかするんですか?

溝端 ちょこちょこはするけど。百合子さんは気にしてくれるから。「カレー(※3)いけてんか?」って。

※3 溝端さんは協力隊期間中に小値賀島のピーナッツカ レーを商品開発した。

前田百 やっぱり心配やけんね。小値賀で食 べていけるようになっちゃろうかいって。今度はどこに出張するとね。

溝端 今度はインドとドイツに行く。3か月ぐらいの期間。

前田百 知り合いはおると?

溝端 うん。日本人の知り合いがおるから大丈夫。

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ーやっぱり心配ですね

前田百 親は心配やろー。

前田邦 かわいい子には旅をさせろ(笑)。

ー溝端さんとこうやって話すのは楽しいですか?

前田邦 うん、やっぱ若いもんと話してたら楽しいよ。

前田百 やっぱりね。おらんごとなれば寂しなるよねーって思う。小値賀にずっと住めるといいんだけど。どげんなるかわからんしねぇ。実家に帰るのもいいっちゃないとね。

溝端 実家ももちろんいいけど、やっぱり住むなら小値賀。3か月島外に出ますが、ほんと、これからもよろしくお願いします。

前田邦 あなたのその明るいキャラならど こでもやっていけるでしょう。どこに行っても人が寄って来るやろ。

前田百 頑張っておいでよ。寂しなるばってん。かんころもち(五島列島の郷土料理)も 手伝ってもらえんし。

ー早く帰ってきて欲しいですね。

前田百 ねぇ。

前田邦 そうね。

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