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水深800メートルのシューベルト|第43話

(メリンダは)テーブルの奥にある洗濯機と壁の間に手を突っ込んで何かを探し始めた。僕は訳が分からず、短いパンツを履いた小さなお尻をぼんやりと眺めていた。
 やがて手を泥だらけにした彼女は、同じくらい泥がへばりついた蛇のような物を目の前に突き出してきた――ホースだった。
「これ、洗って。夜になったら、あいつに渡すのよ。アシェル、あんたの仕事だからね」
 今質問したら怒られる。そう思った僕は、黙ってそれを受け取り、水道でホースの泥を流す。緑がかった茶色の塊は、次々とホースから追われ、皿の上に落ち、新しい水に砕かれ、シンクの角に新しい居場所を見つけて住み直しているようだった。

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