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ラコステを選ぶことは多様性に出会えること「Unexpected Encounters」


Summar

90年代に広く支持されていたクラシックでシックなプレミアムブランドであるLacosteは、現代の価値観に合った包括性のあるブランドとして認識されていないという問題に直面していた。

この問題の原因として、「ラコステは伝統的なブランドであり、古い価値観を持つ人々が選ぶもの」という固定観念が存在する。

しかし、この固定観念の奥には、「自分が多様な文化や価値観を受け入れていることをファッションで示したい」という、現代的な価値観を持つターゲット層のインサイトがある。このインサイトに応えるため、Lacosteは「自分とは全く異なる属性の人と街中で同じ服を着ていて、少し気まずい瞬間がある。伝統的なブランドほど、そのような瞬間が多い」という事実に着目し、この「あるある」の瞬間を現代的な視点で描くことで、ラコステのブランドメッセージを表現できないかと考えた。

そこで、日常生活の中で出会った、異なる世代、文化、スタイルの2人が偶然ラコステの服を着ていることに気づくが、互いに受け入れ親近感を抱いた瞬間を、モダンでエレガントなアートディレクションで描くプリント広告と映像を制作。

このアプローチにより、「他人と服が被ることは、気まずく恥ずかしい瞬間ではなく、多様性と出会う素晴らしい瞬間である」という価値変容を起こし、Lacosteを選ぶことは多様性を受け入れることの表明であり、Lacosteは人々を団結させるブランドであるという認識を高めることに成功した。



Deconstruction

Brand
Lacoste - 90年代に広く支持されていたクラシックでシックなプレミアムブランド。

Target
多様性や包括性を大切にする一般消費者。

Objective
古い価値観の人に選ばれるブランドとしての認識 → 現代の価値観に合った多様性のあるブランドとしての認識。

Barrier
ラコステは伝統的なブランドであり、古い価値観を持つ人々が選ぶもの。

Insight
自分が多様な文化や価値観を受け入れていることをファッションで示したい。

Thought starter
「自分とは全く異なる属性の人と街中で同じ服を着ていて、少し気まずい瞬間がある。伝統的なブランドほど、そのような瞬間が多い」。この「あるある」の瞬間を現代的な視点で描くことで、ラコステのブランドメッセージを表現する。

Idea
“Unexpected Encounters”
日常生活の中で出会った、異なる世代、文化、スタイルの2人が偶然ラコステの服を着ていることに気づくが、互いに受け入れ親近感を抱いた瞬間を、モダンでエレガントなアートディレクションで描くプリント広告と映像。

Transformation
他人と服が被ることの価値変容
気まずく恥ずかしい瞬間 → 多様性と出会う素晴らしい瞬間



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