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灯台下暗し

午前3時。目が覚めてしまった。

こんな時間に目が覚めるなんて珍しい。昨日は暑かったから窓を全開にして寝ていたから少し寒くて起きてしまったのかもしれない。と考えたのもつかの間。左手に違和感。なんか、かゆい。しかもかゆいところが二箇所もある。

ノミか?ノミなのか。ノミだ。ノミでしかない。ノミだと思っておこう。ノミも嫌だけど。でも。そうしないと眠れなくなる。だってこのかゆみの仕業があいつだったら気になって眠れなくなるじゃないか。

とかなんとか考えてたら「ぷーん」という耳障りな音が。近付いてくる。いるぞ。あいつが。あいつがいるぞ。

蚊、襲来。

真っ暗闇の中、羽音だけが微かに聞こえる。あいつらは近付こうと決めたら意地でも近付いてくるからね。足とか手とか出してると格好の的になる。そう易々とさされてなるものか。タオルケットで身体を覆い、顔だけが出るようにした。そうすることで寄ってくるポイントを絞れる。顔なら音もどこから近付いてくるかわかるし。とまったところを一撃で、処刑するっ!

10分くらい粘れば退治できるっしょ、と思ってたけど甘かった。全然だめ。やがて殺意に押されて眠気が吹っ飛び電気をつけた。時計をみたら3時15分を過ぎていた。明るくしてまたタオルケットで身体を覆い顔だけだして待機。蚊が寄ってくる。顔にとまるのを待てばいいのだろうけど心にそんな余裕がなかった。狙いを済ませてパン!てやるけど不発。怒りのボルテージは最高潮。だってもう3時だよ!?しかもが蚊に起こされたわけだよ!?蚊に。一刻も早く寝たいのにあんなに小さい生物のせいで眠れない。もう、わたくしは、噴火して発狂しそうでした。

3回くらい狸寝入り作戦をやって仕留めそこねたからもうこれはさすがにキレそうな感じがして、というかキレて衝動のままに車に乗って10分くらいかけて西友に行った。3時頃やってる店なんて西友しか近くになかったから。

血眼で探したのは焚くだけで蚊を処刑できる伝説の古代兵器「蚊取り線香」。

どこや!どこや蚊取り線香!殺気を放ちながら探す。見つからないからとりあえず先にみつけたライターを1つ買い物カゴにぶち込んだ。で、探しても探してもない。蚊取り線香がない。店員さんに聞いてみたけどない。絶望した。

俺は3時に車を走らせて西友まできて何をしているのか。時計をみると3時40分。絶望。全ての希望をなくして帰路につく。その途中緑色の看板が目に入った。ふぁ、ファミマ。だめ元で入ってみることにした、ら、ふっつーに蚊取り線香があったしノーマットまで置いてある神ラインナップ!思わずガッツポーズをした。

そんで家に帰って焚いて10分経ったくらいで床をくまなくみてみたら蚊が昇天していらっしゃいました。めでたしめでたし。

と、「コンビニに蚊取りグッズ売ってまっせ」を長々と書いた感じです。

困ったらまずはコンビニに行け。灯台下暗し。

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